2008年10月31日 (金)

小規模個人再生における再生計画の認可

小規模個人再生において再生計画案が可決された場合には、裁判所は、不認可事由が認められる場合を除いて、再生計画認可の決定をする。(法231①、法238による174①、202①の適用排除)

再生計画不認可事由

一般の不認可事由(法174②):
①再生手続または再生手続が法律の規定に違反し、かつ、その不備を補正することができないものであるとき。(1)
②再生計画が遂行される見込みがないとき(2)
③再生計画の決議が不正の方法によって成立するに至ったとき(3)
④再生計画の決議が債権者一般の利益に反するとき(4)

住宅資金特別条項を定めた場合の不認可事由(法202②):
①再生計画が遂行可能であると認めることができないとき(民再202②(2))
②再生債務者が住宅の所有権または住宅の用に供されている土地を住宅の所有のために使用する権利を失うこととなると見込まれるとき(民再202②(3))

小規模個人再生に固有の不認可事由(法231②):
①再生債務者が将来において継続的または反復して収入をうる見込みがないとき(1)
②無異議債権(民再230⑧第1かっこ書)の額及び評価済債権(同⑧第2かっこ書)の額の総額が5000万円を超えているとき(2)
③計画弁済総額が最低弁済基準額を下回るとき(3)(4)
④債権者一覧表の記載に反して再生計画に住宅資金特別条項の定めがないとき(5)

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2008年10月11日 (土)

過払金返還請求権の消滅時効

民法166①
消滅時効は、権利を行使することができる時から進行する。

民法167②
債権は、10年間行使しないときは、消滅する。

時効期間:
10年(最高裁昭和55.1.24)

消滅時効の起算点:
「権利を行使することができる時」との解釈について「単にその権利の行使につき法律上の障害がないというだけではなく、さらに権利の性質上、その権利行使が現実に期待のできるものであることも必要と解するのが相当である」(最高裁昭和45.7.15、H8.3.5)

権利の客観的な性質からして、その権利行使が現実に期待できない場合である必要。
最高裁の事例は、①受領拒絶を原因とする弁済供託における供託金取戻請求権の消滅時効が問題となった事例(昭和45年判決)と②債権者不確知を原因とする弁済供託における供託金取戻請求権の消滅時効が問題となった事例(平成13年判決)で、いずれも、供託における免責の効果を受ける必要がある間は、その供託者が供託金取戻請求権を行使することが、供託という行為の性質上およそ期待できないと解される事例。

過払金返還請求権の消滅時効の起算点:

A:各過払金の発生時
過払いが発生した時点で、その後の各弁済日時が消滅時効の起算点。
「過払金返還請求訴訟における不当利得返還請求権は、借主である消費者の返済ごとにその金額が確定していくものであり、法律上その権利行使は過払金発生時から可能である。だからこそ、過払金について発生時から利息の発生が認められるのであって、取引終了日を消滅時効の起算点とすることは理論的に難しい。」(判例タイムズNo.1250p20)

B:最終貸付日
A説を前提に、過払金発生後の貸付けが過払金返還債務の「承認」であるから、その時点で消滅時効が中断して最終貸付日を消滅時効の起算点とする。(名古屋地裁一宮支部H16.10.7)

C:取引終了日
貸金業者から借主への貸付が一体であることを前提に、一旦発生した過払金は、その後の新たな貸付に充当されていったん消滅し、その後の弁済により再度新たな過払金が発生するということを繰り返すから、不当利得返還請求権は、借主間の取引終了時に確定的に発生し、その時点から時効の進行を開始する。(京都地裁H16.10.5)

①「1個の連続した貸付取引においては、各貸付けに係る金銭消費貸借契約は発生した過払金を新たな借入金債務に充当する旨の合意を含んでいる」と解しており、過払金は新たな借入金に合意に基づき充当される結果、取引終了時点で初めて確定する。
②権利の性質上、取引終了時まではその権利を現実に行使することを期待できない。
③借主の利益をできるだけ保護する必要がある。

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2008年10月10日 (金)

個人再生における養育費の取扱い

養育費は要扶養状態の継続によって日々発生する権利であり、再生手続開始前に弁済期が到来した過去の養育費請求権は再生債権(非免責債権)に該当するが、再生手続開始後の養育費請求権は再生債権に該当せず、共益債権として手続外で随時弁済する。

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個人再生における非免責債権の取扱い

非免責債権(法229③)
①再生債務者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権
②再生債務者が故意又は重過失に基づく損害賠償請求権
③再生債務者の扶養義務等に係る請求権

①の「悪意」は、単なる故意(民法709条)ではなく、積極的な害意を意味する。

その取扱い
①再生手続内では、個別権利行使は禁止され、
②債権確定の手続も、他の再生債権と同様の手続で行われ、
③破産手続の配当に相当する一般弁済期間内における弁済についても、他の再生債権と同様の割合において弁済を受けうるにとどまるが、
④一般弁済期間の経過後も、残額については免責されず、その後も権利行使が可能である。

非免責債権かどうかの確定
個人再生手続内確定の対象ではない。
当該債権が非免責債権か否かは、その債権の性質から当然に決まることとなり、その点に争いがある場合には、訴訟等により確定すべき問題。

非免責債権に対する再生計画の効力と再生計画案の作成方法:
非免責債権については、再生計画において、権利の減免の定めその他権利に影響を及ぼす定めをすることはできない。(法229③)
その代わりに、法律上当然に、再生計画において定められた一般基準に従って弁済を行い、再生計画で定められた弁済期間が満了するときに、その債権額から弁済期間内に弁済した額を控除した残額について弁済をする。(法232④⑤)

再生計画においては、非免責債権の有無にかかわらず、権利変更の一般的基準だけを定めることにになり、非免責債権に関する条項が個別に定められることはない。

弁済計画表には、非免責債権についても、一般弁済期間内における弁済の内容を記載する。(規則130条の2)

再生計画案の作成方法については、非免責債権の存否にかかわらず、変わりがない。

以上、はい6民です87(2005.2)

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2008年9月22日 (月)

相続人の破産

破産手続き開始前に承認や放棄がなされた場合:
破産債権者がその効果を覆すことは認められない。
単純承認や放棄が破産債権者の利益を害する場合であっても、否認の対象とはならない。

破産手続開始前の相続に基づいて開始後に破産者による承認や放棄がなされる場合:
単純承認について限定承認の効果を認め、放棄についても同様の取扱いをする。(法238①)
破産管財人は、相続財産を破産財団所属財産と分別管理し、相続債権者については相続財産から、相続人債権者については固有財産から配当を行う。(法242①③、240④)

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2008年9月20日 (土)

個人再生と否認権

個人再生では、第6章2節(否認権)についての規定の適用が除外されている。(法238条、245条)
but否認対象行為によって減少した財産相当分は、清算価値に上乗せすべき。

(大阪再生物語p187)

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仮登記担保と倒産手続

土地等についてされている担保仮登記の権利者については、破産法・民事再生法・会社更生法中、抵当権を有する者に関する規定を適用。(仮登記担保法19①~④)

第14条の担保仮登記は、破産手続、再生手続及び更生手続においては、その効力を有しない。(法19⑤)

仮登記担保契約で、消滅すべき金銭債務がその契約の時に特定されていないものに基づく担保仮登記は、強制競売等においてその効力を有しない(法14)。
←根抵当権と異なり、被担保債権の範囲を公示できないから、事実上、包括根担保を認めることになり妥当でない。

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2008年9月 2日 (火)

再生計画の変更

やむを得ない事由で再生計画を遂行することが著しく困難となった時に認められる。(法234①、244)

「やむを得ない事由」:
当初の再生計画を作成する段階では予測できず、再生債務者のコントロールできない事情であることを要する。

再生債務者が自己都合で退職したような場合や、当初の再生計画の作成時に収入の減少が予測されていた場合は、この要件に該当しない。

「著しく困難になったとき」:
債務者は、生活を切りつめて、3年から5年にわたって弁済を行うため、計画遂行に多少の困難が生じることはもともと予定されていた。⇒単に困難になったとか、少しくらい苦しくなったという程度では、この要件に該当しない。

再生計画の変更をなし得る場合の具体例:
再生計画を作成した時以降に給与の引き下げが行われた場合など。

尚、住宅資金特別条項の変更は不可。

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2008年8月26日 (火)

共益債権と再生債権

再生債権:再生手続開始決定前の原因に基づいて生じた財産上の請求権(法84①)
共益債権:原則として手続開始後に生じた原因に基づく請求権

手続開始後に生じた債権でも、再生債権とされるもの。
・双方未履行の双務契約を再生債務者が解除した場合の相手方の損害賠償請求権
(法49①、破産法54①)
・再生手続開始後の利息等(法84②)

手続開始前の原因に基づいて生じた請求権であっても、共益債権とされるもの
・双方未履行の双務契約において再生債務者が履行を選択した場合における相手方の請求権(法49④)
・継続的給付の義務を負う双務契約の相手方の手続開始申立後開始前の給付にかかる請求権(法50②)

再生債権は、届出・調査・確定のプロセスを経たうえで再生計画により権利変更され、再生計画に定められた弁済条件にしたがって弁済がされる。
共益債権は、再生手続によらずに随時弁済され(法121①)、再生債権に先立って弁済される。(法121②)

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2008年8月25日 (月)

ピンチが人を伸ばす

オリンピックで13位になった尾形選手は、箱根駅伝で活躍した直後、極度のスランプで髪の毛がまとまって抜けるほどストレスに苦しんだそうだ。
「挫折があるから今の尾形がある」というのは、中学・高校で尾形選手を指導した中田氏の言葉。

「ピンチ」や「挫折」こそが、人に力を発揮させる原動力となる。
恵まれていない状況こそが、実は恵まれている。

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