製造物責任

2012年12月25日 (火)

製造物責任法5条1項所定の除斥期間の適用

神戸地裁尼崎支部H24.5.10   

製造物責任法5条1項所定の除斥期間の適用による損害賠償請求権の消滅が認められた事例 

<規定>

製造物責任法 第5条(期間の制限)
第三条に規定する損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び賠償義務者を知った時から三年間行わないときは、時効によって消滅する。その製造業者等が当該製造物を引き渡した時から十年を経過したときも、同様とする。
2 前項後段の期間は、身体に蓄積した場合に人の健康を害することとなる物質による損害又は一定の潜伏期間が経過した後に症状が現れる損害については、その損害が生じた時から起算する。

<事案>

X会社は、A会社、B会社との間で、工場に設置する排ガス等の処理装置の設計合意。
Y会社はAの注文で、本件処理装置をの一部である沈降槽等を製造し、平成10年9月30日、Xの工場でAが受領。
Xは、平成11年11月9日、本件処理装置の引渡しを受けた。 

<判断>

平成10年9月30日に YがAに本件沈降槽を引渡し、Aの管理下に置かれた時点が製造物責任法5条1項後段の起算点になる。
⇒除斥期間の経過により、製造物責任に基づく損害賠償請求権は消滅。

本件沈降槽の出荷時検査、受取検査時に異常が指摘されていないこと等から、事故の発生から本件沈降槽の欠陥の存在を推認することはできない。
⇒本件沈降槽の引渡し前に欠陥が存在したと認めるに足りる証拠はない。

<解説>

部品である製品の注文者が装置の設置場所である工場で引渡しを受けた時が起算時
であるとし、製造物責任法5条1項後段の除斥期間の経過を肯定したもの。

http://www.simpral.com/hanreijihou2012kouhan.html

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