ビジョナリーカンパニー

2019年4月 8日 (月)

■偉大なカリスマ的指導者の神話

世間の注目を集めるカリスマ的スタイルは、ビジョナリー・カンパニーの基礎を固めるのに、まったく不必要。
むしろ、カリスマ性が非常に強いスタイルは、ビジョナリー・カンパニーを築くことと逆相関

3Mのマックナイト:
穏やかな口調の紳士、聞き上手、謙虚、控え目、うつむきかげんに歩く、慎み深い、口調が穏やか、物静かで思慮深く真面目
ソニーの井深大:控え目で、思慮深く、内省的な人物。

ビジョナリー・カンパニーで優秀な経営者が輩出し、継続性が保たれているのは、こうした企業が卓越した組織であるからであって、代々の経営者が優秀だから、卓越した企業になったのではない。

ウェルチがCEOに選ばれたのは、組織がしっかりしていたから。
その組織をつくったのは、チャールズ・コフィンらの歴代の経営者であり、ジョージ・ウエスチングハウスとは違って、会社を築くにあたって、建築家のような方法をとった人々。

大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文)HP
真の再生のために(事業民事再生・個人再生・多重債務整理・自己破産)用HP(大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文))

| | コメント (0)

2019年4月 7日 (日)

■企業そのものが究極の作品である

会社を製品の手段として見るのではなく、製品を会社の手段として見るように、発想を転換。

ウエスチングハウス:
時を告げる。
最高傑作は交流方式。

〇コフィン:
「アメリカ初の企業研究所」、ゼネラル・エレクトリック研究所の設立。
時計を作った。
最高傑作はGE

成功した会社の創業者:
幸運の女神は、どこまでもねばり抜く者にほほえむ(p47)。
「絶対に、絶対に、絶対にあきらめない」を座右の銘。

何をねばり抜くのか?
答えは会社。
アイデアはあきらめたり、変えたり、発展させることはあるが、
会社は絶対にあきらめない

製品開発(のプロセス)は、当社にとってとくに重要な製品・・HPウエイ(HP)

井深大の最高の「製品」:ソニーという企業であり、その企業文化。
ウォルト・ディズニーの最高傑作:ディズニー社であり、人々を幸せにする同社のたぐいまれな能力
サム・ウォルトンの最高傑作:ウォルマート社、新しい小売りの形態を大規模に、世界中のどの会社よりも見事に実現できる企業
ウィリアム・プロクターとジェームズ・ギャンブルの最大の貢献:決して時代遅れにはならないもの。適応能力が高く、世代を超えて受け継がれる深く根づいた基本的価値観という「伝統ある精神」を持つ会社

会社を窮極の作品と見る

製品ラインや市場戦略について考える時間を減らし、組織の設計について考える時間を増やすべき
時を告げるために使う時間を減らし、時計をつくるために使う時間を増やすべき

ビジョナリー・カンパニーが、すばらしい製品やサービスを次々に生み出しているのは、こうした会社が組織として卓越しているから

大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文)HP
真の再生のために(事業民事再生・個人再生・多重債務整理・自己破産)用HP(大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文))

 

| | コメント (0)

2019年4月 6日 (土)

■「すばらしいアイデア」の神話

〇ビル・ヒューレットとデーブ・パッカード:最初に会社をはじめることを決め、そのあとで、何をつくるかを考えた。
テキサス・インスツルメント:設立時の構想が大成功を収めた。

 

〇ソニー:井深大が会社を設立したとき、具体的な製品のアイデアはなかった。
ケンウッド:具体的な製品分野を念頭においていた。

 

〇サム・ウォルトン:
「何をはじめるのか、先はみえなかったが、仕事にはげみ、顧客を大切にするかぎり限界はないと、いつも信じていた」
20年経った頃、郊外のディスカウント・ショップという「すばらしいアイデア」にぶつかった。
ウォルトンと同じことをやろうとしていた小売り企業はほかにもあった。ウォルトンは、同じことをほかのだれよりもうまくやっただけだ(p42)。

 

■「すばらしいアイデア」を持つのは、悪いアイデアかもしれない
「すばらしいアイデア」を出発点としているものの比率は、比較対象企業より、ビジョナリー・カンパニーの方がはるかに低かった。
ビジョナリー・カンパニーは、企業として早い時期に成功したものの比率が、比較対象企業よりも低かった。
企業として早い時期に成功することと、ビジョナリー・カンパニーとして成功することは、逆相関している。

 

長距離レースで勝つのはカメであり、ウサギではない。

大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文)HP

真の再生のために(事業民事再生・個人再生・多重債務整理・自己破産)用HP(大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文))

 

 

| | コメント (0)

2019年4月 5日 (金)

■ビジョナリー・カンパニーについての12の崩れた神話


×すばらしいアイデアが必要。
具体的なアイデアをまったく持たずに設立されたものもあり、スタートで完全につまずいたものも少なくない
スタートで後れをとるが、長距離レースには勝つことが多い。

 


×ビジョンを持った偉大なカリスマ的指導者が必要
〇偉大な指導者になることよりも、長く続く組織を作り出すことに力を注いだ

 


×利益の追求を最大の目的としている。
目的はさまざまで、利益を得ることはそのなかのひとつにすぎず、最大の目標であるとはかぎらない。
but
利益を最優先させる傾向が強い比較対象企業よりも、ビジョナリー・カンパニーの方が利益をあげている

 


×「正しい」基本的価値観がある。
〇基本的価値観に「正解」と言えるものはない。
決定的な点は、理念の内容ではなく、理念をいかに深く「信じて」いるか
会社の一挙一動に、いかに一貫して理念が実践され、息づき、現れているか。
「われわれが実際に、何よりも大切にしているものは何なのか」という問いを立てる。

 


×変わらない点は、変わり続けることだけである。
基本的価値観は揺るぎなく、時代の流れや流行に左右されることはない。
基本理念をしっかりと維持しながら、進歩への意欲がきわめて強いため、大切な基本理念を曲げることなく、変化し、適応できる。

 


×危険を冒さない。
「社運を賭けた大胆な目標」に挑むことをおそれない。
胸躍るような大冒険⇒人は引きつけられ、やる気になり、前進への勢いが生まれる。

 


×だれにとってもすばらしい職場。
その基本理念と高い要求にぴったりと「合う」者にとってだけ、すばらしい職場
存在意義、達成すべきことをはっきりさせている⇒厳しい基準に合わせようとしなかったり、合わせられない者には、居場所はどこにもない。

 


×綿密で複雑な戦略を立てて、最善の動きをとる。
最善の動きのなかには、実験、試行錯誤、臨機応変によって、そして、文字どおりの偶然によって生まれたものがある
「大量のものを試し、うまくいったものを残す」方針の結果であることが多い。

 


×根本的な変化を促すには、社外からCEOを迎えるべき。
〇比較対象企業と比べて、社外の人材を経営者として雇用する確率が6分の1
根本的な変化と斬新なアイデアは社内からは生まれないという一般常識は、崩されている。

 


×競争に勝つことを第1に考えている。
自らに勝つことを第1に考えている。
「明日にはどうすれば、今日よりうまくやれるか」と厳しく問い続けた結果、自然に成功が生まれてくる。
どれほど目標を達成しても、どれほど競争相手を引き離しても、「もう十分だ」とは決して考えない。

 


×2つの相反することは、同時に獲得することはできない。
「ANDの才能」を大切にする。
AとBの両方を同時に追求できるとする考え方。

 


×経営者が先見的な発言をしているから。
基本理念を活かすために、何千もの手段を使う終わりのない過程をとっており、これは、ほんの第1歩にすぎない。

 

大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文)HP 真の再生のために(事業民事再生・個人再生・多重債務整理・自己破産)用HP(大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文))

 

| | コメント (0)

2012年12月23日 (日)

私欲とは別の理念に基づいて行動する

西郷(南洲)・・曰く「道は天地自然ののものにして、人はこれを行うものなれば、天を敬するを目的とす。天は人も我も同一に愛したもう故、我を愛する心を持って人を愛するなり。人を相手にせず、天を相手にせよ。天を相手にして己を尽し人を咎めず、我が誠の足らざるを尋ねべし」(武士道p75 新渡戸稲造 岩波文庫)

日本でもすばらしい結果を出した人は、私欲とはまったく別の理念に基づいて行動をしていたという意味で、ビジョナリーカンパニーの指摘と整合する。

大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文)HP
真の再生のために(事業民事再生・個人再生・多重債務整理・自己破産)用HP(大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文))

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年12月16日 (日)

ビジョナリーカンパニーの4つの概念

①時を告げる預言者になるな。時計をつくる設計者になれ。
②「ANDの才能」を重視しよう。
③基本理念を維持し、進歩を促す。
④一貫性を追求しよう。
(ビジョナリーカンパニーp370)

①「組織」を作る
②一見二者択一に見えるものの二兎を追う。
③その基本理念は、自分の内に発見する。そして、基本理念の下、人々に裁量を与え、自主的な進歩を促す。
④「基本理念」との一貫性を確保する。
ということ。

大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文)HP
 真の再生のために(事業民事再生・個人再生・多重債務整理・自己破産)用HP(大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文))

| | コメント (0) | トラックバック (0)