行政

2020年1月 7日 (火)

地目を宅地と認定するなどして算出された当該土地の登録価格を適法とした原審の判断に違法があるとされた事案

最高裁H31.4.9    
 
<事案>
三重県志摩市所在の隣接する2筆の土地に係る固定資産税の納税義務者であるXが、本件各土地につき、志摩市長により決定され土地課税台帳に登録された平成27年度の価格を不服として志摩市固定資産評価審査委員会に対し審査の申出⇒これを棄却する旨の決定⇒志摩市を相手に、その取消しを求めた。
 
<争点>
調整池の用に供されている本件各土地について、その地目を宅地と認定するなどして算出された本件各登録価格の適否。 
 
<原審>
本件各土地は、本件商業施設が適法に開発許可を受け、同施設が有事のための洪水調整機能を維持して安全に運営を継続するために必要なものであり、宅地である本件商業施設の敷地を維持するために必要な土地
⇒本件土地の地目をいずれも宅地と認定した上で決定された本件各登録価格は適法。 
 
<判断>
固定資産評価基準における土地の地目のうち宅地とは、建物の敷地のほか、これを維持し、又はその効用を果たすために必要な土地をも含む

本件各土地は、本件商業施設に係る開発行為に伴い調整池の用に供することとされ、排水調整の必要がなくなるまでその機能を保持することが前記開発行為の許可条件となっているが、
開発許可に前記条件が付されていることは、本件各土地の用途が制限を受けることを意味するにとどまり、また、
開発行為に伴う洪水調整の方法として設けられた調整池の機能は、一般的には、開発の対象となる地区への降水を一時的に貯留して下流域の洪水を防止することにあると考えられる

前記条件に従って調整池の用に供されていることから直ちに、本件各土地が本件商業施設の敷地を維持し、又はその効用を果たすために必要な土地であると評価することはできない

原判決を破棄し、本件を原審に差し戻した。 
 
<解説>
●「宅地」の意義 
評価基準:
土地の評価は地目の別に、それぞれ定める評価方法によって行う。
地目の認定に当たっては、当該土地の現況及び利用目的に重点を置き、部分的に僅少の差異の存するときであっても、土地全体としての状況を観察して認定する旨を規定。
but
各地目の具体的な意義については明示されていない。 

固定資産評価基準解説:
「宅地」について、不動産登記事務取扱手続準則68条3号を引用して、
建物の敷地及びその維持若しくは効用を果たすために必要な土地をいうとした上、建物の敷地のみに限定されず、建物の風致又は風水防に要する樹木の生育地、建物に附随する庭園、通路等のように、宅地に便益を与え、又は宅地の効用に必要な土地については、宅地に含まれる

本判決:
建物の敷地のほか、これを維持し、又はその効用を果たすために必要な土地をも含む」と説示。
~従前の一般的理解に沿うもの。
 
●本件各土地の地目の認定等
原判決:
本件土地が調整池としての調整機能を保持することが本件商業施設に係る開発行為の許可条件となっている。

本件各土地は、本件商業施設が適法に開発許可を受け、同施設が有事のための洪水調整機能を維持して安全に運営を継続するために必要なものであり、本件商業施設の敷地を維持するために必要な土地と認められる。

①その調整機能を保持することが前記許可条件となっているという法的な側面と、
②これが洪水調整機能を有することで本件商業施設の安全な運営の継続に資するという物理的な側面
に着目。
vs.
①の点⇒住宅が立ち並ぶ一体とは離れた一角に独立して調整池が設置されているるような場合でも、調整池の設置が宅地開発の許可条件となっていることを理由にその地目を宅地と認定し得ることになりかねないが、それは、相当ではない。
②の点について、本件各土地が調整池として洪水調整機能を有することが、これより高い位置にある本件商業施設の敷地における洪水を防止するという関係にあると直ちにいうことはできない。

判例時報2423

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2020年1月 1日 (水)

政務調査費からの支出が一部違法とされた事案

金沢地裁 H31.1.21    
 
<事案>
金沢市議会議員17名が、平成26年度に金沢市から交付を受けた政務活動費について使途規準に違反する違法な支出を行った⇒本件各議員は同市に対して支出額に相当する金員を不当利得として返還すべきであるのに、同市の執行機関(市長)であるYはその返還請求を違法に怠っている
⇒同市の住民であるXが、地自法242条の2第1項4号に基づき、Yに対し、本件各議員に対して不当利得の返還請求すべきことを求めた。 
 
<判断>
議員が、金沢市議会政務活動費の交付に関する条例(「本件条例」)において政務活動費を充てることができるとされる経費の範囲に含まれない経費に同政務活動費を支出⇒当該議員は、金沢市に対し、当該支出に相当する不当利得の返還義務を負うことになる。 

本件各支出が使途基準に合致しないことについては、不当利得返還請求権の存在を主張するXにおいて主張立証すべき。
but
Xにおいて本件各議員による具体的な政務活動費の支出が使途規準に合致しない違法な支出であることを推認させる一般的・外形的事実を主張立証した場合には、Y又は本件各議員の側において当該支出が適法な支出であることについて反証を行わない限り、使途規準に合致しない支出であるとの立証があったと解するのが相当

本件各議員のうち3名の議員の市政報告書の作成及び発送に係る費用の支出(政務活動費を充てることができる経費として収支報告書等に計上した経費)の一部が使途基準に合致しない
⇒当該支出から、同各議員が、政務活動に要する経費に充てている政務活動費以外の資金(自己資金等)を控除した残額について、同各議員の不当利得返還義務を肯定。
 
<解説>
政務活動費の支出が使途基準に合致したものであるか否かに関する、主張立証責任の所在については、 これを直接判示した最高裁判例は見当たらない。
but
本件と同様の多くの裁判例。

広報費の支出、
議員が行う活動が、全体としては条例等で定める広報に関する活動に該当する場合であっても、その広報の具体的な内容な形式において、議員自身の宣伝を主たる目的とするとみられる部分が含まれている場合
その部分の全体に占める割合に応じて、使途基準に合致しない支出であることを推認させる一般的・外形的事実の立証があったものといえる。

最高裁H30.11.16:
神奈川県における政務活動費等の支出に係る住民訴訟において、同県の条例の定めの下においては、政務活動費等の収支報告書に実際には存在しない支出が計上されていたとしても、当該年度において、使途基準に適合する収支報告書上の支出の総額が交付額を下回ることとならない限り、政務活動費等の交付を受けた会派又は議員が、政務活動費等を法律上の原因なく利得したということはできない。
⇒具体的な条例の定めを踏まえて収支報告書に計上された違法支出の額と不当利得が成立する範囲との関係について判示。
判例時報2422

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2019年12月29日 (日)

死刑確定者に対する拘置所長等のした指導、懲罰等の措置と国賠請求(否定)

最高裁H31.3.18     
 
<事案>
死刑確定者として名古屋拘置所に収容されているXが、名古屋拘置所長が定めた遵守事項に違反⇒所長等から指導、懲罰等を受けた⇒国賠法1条1項に基づき、慰謝料等の支払を求めた。 
 
<原審>
刑事収容法74条2項8号は、物品の加工や書込みに関し、不正と評価し得る行為の禁止のみを容認していることが明らか⇒同項に基づいて定められた本件遵守事項20項及び26項についても、その文言にかかわらず、不正と評価し得る行為のみを禁止しているものと解釈すべき。
Xがした本件各行為は、いずれも、一般社会においても通常行われる態様のものであって、不正なものとはいえない⇒本件各行為について所長等がした指導、懲罰等の措置は国賠法上違法。 
 
<判断>
本件遵守事項20項及び26項につき、一定の行為について、所長による事前かつ個別の許可を受けない限り当該行為をしていはならないものとし、その許可に際して、所長において被収容者がしようとする行為が不正なものか否かを判断することとする趣旨。 
当該遵守事項は、刑事収容法74条2項8号に掲げる金品の不正な使用等の禁止のための規制として、刑事施設の規律及び秩序を適正に維持するため必要かつ合理的な範囲にとどまり、適法。
本件各行為は、いずれも当該遵守事項を遵守しなかったものであり、これを前提にされた所長等の措置に不合理な点があったともいえない
⇒署長等の措置が国賠法1条1項の適用上違法であるとはいえない。
 
<規定>
刑事施設収容法 第七三条(刑事施設の規律及び秩序)
刑事施設の規律及び秩序は、適正に維持されなければならない。
2前項の目的を達成するため執る措置は、被収容者の収容を確保し、並びにその処遇のための適切な環境及びその安全かつ平穏な共同生活を維持するため必要な限度を超えてはならない。

刑事施設収容法 第七四条(遵守事項等)
刑事施設の長は、被収容者が遵守すべき事項(以下この章において「遵守事項」という。)を定める。
2遵守事項は、被収容者としての地位に応じ、次に掲げる事項を具体的に定めるものとする。
八 金品について、不正な使用、所持、授受その他の行為をしてはならないこと。
 
<解説> 
刑事施設の規律及び秩序は、適正に維持されなければならず(刑事収容法73条1項)、その要請は、被収容の権利及び自由を制約する実質的な根拠となる
同条2項は、「前項の目的を達成するため執る措置は、被収容者の収容を確保し、並びにその処遇のための適切な環境及びその安全かつ平穏な共同生活を維持するため必要な限度を超えてはならない」として、いわゆる比例原則の趣旨を規定

●刑事収容法74条1項は、刑事施設の長は被収容者が遵守すべき事項(遵守事項)を定めるものと規定。
74条2項各号が概括的な事例を列挙するにとどまる⇒同項各号が概括的な事項を具体的にどのように定めるかについては、当該刑事施設内の実情に通じた刑事施設の長の裁量に委ねる趣旨。
but
遵守事項は、その対象となる被収容者の権利及び自由を制約
⇒被収容者の地位に応じて、刑事施設の規律及び秩序を適正に維持するため必要かつ合理的なものにとどまる(=前記の比例原則に適う)範囲で策定。
 
●本判決:
①物品の加工等や便せん等以外の物への書き込みは、不正連絡等に用いられる可能性があり、その性質上、事後的に不正と認められるもののみを規制するのでは、規制の実効性の確保は困難
②これらの行為を許可の対象とすることにより、刑事施設の長が事前かつ個別に判断して、刑事施設の規律及び秩序を害するおそれがない場合に限り許容するものとすることができ、職員においても、長の許可の有無という明確な基準により、被収容者の行為が規制の対象となるか否かを判断できる
③これらの行為は、被収容者において事前に許可を求めることが困難な性質のものではない

本件遵守事項20項及び26項は、死刑確定者を対象とする場合を含めて、刑事収容法74条2項8号に掲げる金品の不正な使用等の禁止のための規制として、刑事施設の規律及び秩序を適正に維持するため必要かつ合理的な範囲にとどまるということができ、所長の裁量の範囲内で定められた適法なものというべき。
 
●被収容者による不正な行為(刑事施設の規律及び秩序を害するおそれがある行為)の規制の態様
A一定の行為を一律に禁止
B一定の行為を原則として許可した上でそのうち不正と認められるもののみを禁止
C一定の行為につき事前かつ個別の許可を受けない限り禁止 
多種多様な行為のうち禁止すべき態様のものを個別具体的に過不足なく列挙して定めることも不可能又は著しく困難⇒Aの態様は採り難い。

Bの態様:
①規制は主として事後的なものとならざるを得ず、予防的な措置が求められる不正連絡等に用いられる可能性がある行為の規制としては実効的とはいい難い
②不正な行為か否かは必ずしも一見して明らかではない
⇒実際に被収容者の処遇に当たる刑事施設の職員による適時の規制が困難。

Cの態様:
実効的かつ適時適切な規制が期待できるし、
それが被収容者に過度の負担を負わせるものともいえない。

本判決:その文言に即してCの態様の規制を定めたものと解釈。
判例時報2422

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2019年12月17日 (火)

指名型プロポーザルを経た後に、市が廃棄物処理業者との間で随意契約の方法により締結した一般廃棄物処理運搬業務委託契約が無効とされた事案

奈良地裁H30.12.18     
 
<事案>
Yが市長を務める奈良県香芝市の住民であるXらが、
香芝市が、廃棄物処理業者であるZ(被告補助参加人)との間で一般廃棄物収集運搬業務委託契約(「本件契約」)を締結する前に実施した指名型プロポーザルは、契約の相手方が事前にZに内定

本件契約は、地自法234条2項、同法施行令167条の2第1項2号に規定された随意契約が許される場合に該当せず、私法上無効

Yに対し、本件契約に基づいて香芝市からZに対して支払われた業務委託料について、不当利得(民法703条)に基づき、Zに対して返還を請求するうよう求めるとともに、
本件契約の履行行為としての業務委託料の支払を差し止めるよう求めた
住民訴訟。
 
<争点>
香芝市による一般廃棄物収集運搬業務委託先事業者の選定手段としてのプロポーザルの実施時点で、既にZが契約の相手方として内定していたか
仮に事前内定の事実が認められるとした場合に、
①本件契約の締結に地自法234条が適用されるか
②本件契約の締結が地自法234条2項、同法施行令167条の2第1項2号に違反しているといえるか
③仮に違反しているとして、本件契約が私法上無効となり、香芝市がZに対する不当利得返還請求権の行使を怠っているか 
 
<判断>  
請求認容
 
●争点① 
地自法234条の規制の対象となる「売買、賃貸、請負その他の契約」は、普通地方公共団体が私人と同等の立場に立って行う契約をいい、いわゆる公法上の契約はこれに含まれない。
but
本件契約は、
料金を支払い、一般廃棄物の収集運搬業務という対価を受けるもの
⇒請負ないし準委任契約に類する業務委託契約と見ることができ、
その意味で、香芝市が私人と同等の立場で行った契約であるということができる

地自法234条の規制にかからしめた。
 
●争点② 
①事前に契約の相手方がZに内定していた
②本件契約意向に、本件契約と類似の業務委託契約における相手方を選定する際、指名競争入札の方法によって業者を選定していた事実等

本件契約の締結が地自法234条2項、同法施行令167条の2第1項2号の「その性質又は目的が競争入札に適しないものをするとき」には当たらない
 
●争点
最高裁昭和62.5.19が示した規範を適用し、
①プロポーザルの通知以前から契約の相手方としてZが内定してたという事実が認定⇒地自法施行令167条の2第1項各号に列挙された、随意契約が許される場合に該当しないことが何人の目にも明らかである場合に当たる
②契約の相手方であるZも、内定の事実を知った上で車両の発注等の行動をしているということになる⇒これが許されないことは社会通念に照らし、十分知り得た。

私法上の契約を無効とする場合を制限的に解した上記最高裁判決に照らしても、本件契約を無効と判断。
同判例は、契約が無効といえない場合には、地自法242条の2第1項1号に基づいて契約の履行行為の差止めを請求することはできないと判示
but
本件では、契約を私法上無効と判断⇒同判例に照らしても、履行行為の差止めを認めることができる事案であると判断。

判例時報2421

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2019年12月16日 (月)

性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律3条1項の合憲性

最高裁H31.1.23    
 
<事案>
生物学的には女性であるXが、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律3条1項の規定に基づき、男性への性別の取扱いの変更の審判の申立てをした事案。 
Xは、自らが本件規定の要件を満たしていないことを前提としつつ、本件規定は憲法13条に違反して無効であるとして、特例法3条1項に基づく性別の取扱いの変更の審判の申立てをした。
 
<規定>
特例法 第三条(性別の取扱いの変更の審判)
家庭裁判所は、性同一性障害者であって次の各号のいずれにも該当するものについて、その者の請求により、性別の取扱いの変更の審判をすることができる
一 十八歳以上であること。〔本号の施行は、平三四・四・一〕
二 現に婚姻をしていないこと。
三 現に未成年の子がいないこと。
四 生殖腺せんがないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること。
五 その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること。

憲法 第13条〔個人の尊重、生命・自由・幸福追求の権利の尊重〕
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
 
<解説>
性同一性障害:生物学的な性と性の自己認識が一致しない状態のことをいう 
 
<判断・解説>
●性同一性障害者の「意思に反して身体への侵襲を受けない自由」に言及し、本件規定が、これを制約する面もある旨を判示。 

憲法13条は、生命に対する国民の権利を明文で規定しており、意思に反して身体への侵襲を受けない事由もこれに次ぐ基本的な法益として同条の保障に含まれることと解することに異論はない。

特例法は、性同一性障害であって、一定の要件を満たしているものにつき、その任意の申立てにより、法的な性別の取扱いの変更を認めるとしたものであって、本件規定は、性同一性障害者にその意思に反して生殖腺除去手術を受けさせることを目的とするものではなく、性同一性障害者に対して当該手術を受けることを法的に求める規定ではない

本決定:「本件規定は、性同一性障害者一般に対して上記手術を受けること自体を強制するものではない
but
直接的な制約とはいえない場合であっても、国が法制度を制定し、国民にこれに基づく法的利益を選択する権利を付与するものとしつつ、当該利益付与の要件として当該国民に憲法上保障される別の自由を事実上制約することを余儀なくさせるというような場合には、当該自由を間接的にではあれ制約する面があることは否定できないと思われる。

本決定:性同一性障害者によっては、生殖腺除去手術まで望まないのに、性別の取扱いの変更の審判を受けるためにやむなく同手術を受けることもあり得るとして、本件規定がそのような者についてその意思に反して身体への侵襲を受けない自由を制約する面もあることを肯定

●特例法は、性同一性障害者に対して、法律上の性別の取扱いの変更という法的利益を付与するために生殖腺除去手術を受けていることを求めるもの

本件規定が当該手術を望まない者の自由に対して及ぼす事実上の制約の有無及びその程度は、
当該利益の権利性(憲法上保障される権利か、尊重されるべき利益か等)、
必要性の程度(社会的状況の下で当事者が現実に受ける不利益の程度)、
不利益を解消するために他に代替的な手段があるのか
等を考慮する必要がある。
また、これらに加えて、性同一性障害者が任意に当該手術を選択する現実的可能性の程度も影響しよう。

従来から、基本的人権を規制する規定等の合憲性に係る最高裁判例の多くは、
一定の利益を確保しようとする目的のために制限が必要とされる程度と、
制限される自由の内容及び性質、これに加えられる具体的制限の態様及び程度等
を具体的に比較衡量するという利益衡量論の判断枠組みを採用。
その際の判断指標として、規制される人権の性質規制措置の内容及び態様等の具体的な事案に応じて、その処理に適する基準を適宜選択して適用したり、当該基準の内容を変容させ又はその精神を反映させる限度にとどめるなどして柔軟な対処

具体的に憲法13条により保障される権利の制限が問題となった最高裁判例をみても、概ね、
制限する目的の正当性
制限の必要性と合理性(制限の必要性の程度と制限される基本的人権の内容、これに加えられる具体的制限の態様とを衡量して、制限が必要かつ合理的なものであるかどうか)を考慮して判断。
本決定も、これらと同様の判断枠組みを前提としつつ、本件では間接的な態様による制約が問題となっていることを踏まえて、総合的な較量により合憲性を判断したものと理解。

●下の性別の生殖機能により子が生まれることによる「様々な混乱や問題」

①「女である父」「男である母」が存在することになる
②特に法的に男である者が懐胎、出産するという、長きにわたり法制度(民法733条、772条)や社会が予定していない事態が生じることは、わが国の家族制度や社会制度の基盤に関わり、これを受け入れる社会において混乱が生じるという考え方
③現行の親子関係に関する法制度を前提とすると、元の性別の生殖機能により生まれた子の父母が誰になるのかが不明確な場合が生じる(例えば、女から男へと性別の取扱いを変更した者が婚姻した後に、当該者が出産した場合の当該者及び妻と子との各関係)、子の身分関係に伴う法的安定性が損なわれる。 

●本決定:本件規定の目的や制約の態様に加え、現在の社会的状況等にも言及して、現時点では、憲法13条に違反しない旨を判示。

平成15年に本件規定が定められた後、性同一性障害についての医学的知見は急速に進展し、性同一性障害者をめぐる環境や性自認の多様性等についての国民の意識も変わってきていることがうかがわれ、今後も変化しているものと予測されるところ、本件規定の性同一性障害者に対する制約の強さの程度や、目的の正当性、規制の必要性と合理性は、いずれもこのような変化する事情と大きく関わっていることを踏まえて、本決定が慎重な判断をしたものであることを示す意味合いを含む。 
判例時報2421

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2019年12月 9日 (月)

海上自衛官に対する懲戒免職処分が争われた事案

東京地裁H30.10.25    
 
<事案>
海上自衛官であったXに対して防衛大臣がした懲戒免職処分が、裁量権を逸脱又は濫用してされたもので、処分を科す手続にも重大な瑕疵があるとして取り消された事案。 
 
<判断・解説>  
●公務員に対する懲戒処分
公務員に対する懲戒処分は、懲戒権者である行政庁に裁量が認められるが、
処分の前提となった事実あるは処分要件に関わる重要な事実の存否の認定については、行政庁の裁量の観念を入れる余地はなく、裁判所が証拠に基づき判断代置的に認定することができるものと解されている。 
裁量行為については、被告行政庁が裁量権の範囲を逸脱し又は濫用したことについて、原告が主張立証責任を負うが、
判断の基礎とした具体的事実については、被告行政庁が主張立証すべきであるとの考えが通説的。
 
●懲戒事由該当性
本判決:
本件処分の基礎とした本件違反事実の存否について、防犯ビデオの映像から、Xが2日間にわたって各1本の栄養ドリンクを窃取したことは認められる
but
その余の本件違反事実に係る窃盗行為については、本件全証拠によっても認めることはできない。

これらの窃盗行為の懲戒事由相当性:
Xが窃盗行為時に若年性認知症又は軽度認知障害等の精神疾患にり患していたことを認定。
but
当該精神疾患が窃盗行為に与えた影響について、
窃盗行為時の行為態様及びその前後のXの様子、当時のXの生活状況等
当該精神疾患がXの事理弁識能力又は行動制御能力に影響を与えていたことを否定することはできないが、
少なくともこれらの能力の減退が著しい程度に至っていたとは認めることができない。

Xの窃盗行為が懲戒事由に該当しないとのXの主張を排斥
 
●裁量権の逸脱又は濫用 
公務員の懲戒処分は、「社会通念上著しく妥当性を欠き、裁量権を逸脱しこれを濫用したと認められる場合に限り、違法である」という判断枠組み。
海上自衛隊における懲戒処分等の処分基準へのあてはめを詳細に検討し、
懲戒権者は懲戒処分を行う場合、原則として、当該処分基準に従って懲戒処分を選択すべき。
当該処分基準に従うと、Xの窃盗行為は、重くとも停職処分に相当する事案⇒本件処分は裁量権を逸脱し又は濫用したものとして違法
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沖縄県の国に対する本件水域内における岩礁破砕等行為の差止め請求等

福岡高裁那覇支部H30.12.5    
 
<事案>
本件水域に係る漁業権を管轄する行政庁である沖縄県知事が属する行政主体であるX(沖縄県)が、本件水域を含む沖縄県名護市辺野古沿岸域において普天間飛行場代替施設等の建設を進めるY(国)に対し、
本件水域は漁業権の設定されている漁場に該当⇒本件水域内において岩礁破砕等行為を行う場合には沖縄県知事の許可が必要となるにもかかわらず、Yがかかる許可を得ずに本件水域内において岩礁破砕等行為を施行するおそれがある

主位的に、沖縄県漁業調整規則(本件規則)39条1項に基づく公法上の不作為義務の履行請求として本件水域内における岩礁破砕等行為の差止めを求め(本件差止請求)
予備的に、かかる不作為義務の存在の確認(本件確認請求)
事案。
 
<原審>
本件訴えは法律上の争訟に該当せず不適法⇒Xの請求を却下。 
 
<判断>
最高裁H14.7.9(平成14年最高裁判決)に依拠し、国又は地方公共団体が提起した訴訟であって、財産権の主体として自己の財産上の権利利益の保護救済を求めるような場合には、法律上の争訟に当たるというべき。
but
国又は地方公共団体が専ら行政権の主体として行政上の義務の履行を求める訴訟は、法規の適用の適正ないし一般公益の保護を目的とするものであって、自己の権利利益の保護救済を目的とするものということはできない

法律上の争訟として当然に裁判所の審判の対象となるものではなく、法律に特別の規定がある場合に限り、提起することが許される

①本件差止請求に係る訴えは、Xが財産権の主体として自己の財産上の件利益の保護救済を求める場合に当たらず、Xが専ら行政権の主体としてYに対して行政上の義務の履行を求める、本件規則39条1項の適用の適正ないし一般公益の保護を目的とした訴訟。
⇒法律上の争訟に当たらない。
②本件確認請求に係る訴えは、本件差止請求に係る訴えと同様、本件規則39条1項の適用の適正ないし一般公益の保護を目的として、Xが専ら行政の主体として提起⇒平成14年最高裁判決が妥当⇒法律上の争訟に当たらない。
 
<解説>
平成14年最高裁判決:
国又は地方公共団体が専ら行政権の主体として相手方に対して行政上の義務の履行を求める訴訟につき、法規の適用ないし一般公益の保護を目的とするものであって、自己の権利利益の保護を目的とするものということはできない
法律上の争訟に該当しない
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2019年11月27日 (水)

最高裁判所裁判官国民審査法36条の審査無効訴訟において、公選法9条1項の規定(満18歳及び満19歳の日本国民に選挙権を有すると規定)の違憲を主張することの可否

最高裁H31.3.12     

<事案>
平成29年10月22日に行われた最高裁判所の裁判官の任命に関する国民の審査の審査人であるXが、裁判官審査法36条の審査無効訴訟により、Y(中央選挙管理会)に対して本件国民審査を無効とすることを求めた事案。 
 
<判断>
上告理由に該当しない⇒上告棄却。
その理由として、審査無効訴訟においては、審査無効の原因として本件規定の違憲を主張することはできない旨を説示。 
 
<規定>
第79条〔最高裁判所の構成等〕
最高裁判所は、その長たる裁判官及び法律の定める員数のその他の裁判官でこれを構成し、その長たる裁判官以外の裁判官は、内閣でこれを任命する。
②最高裁判所の裁判官の任命は、その任命後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際国民の審査に付し、その後十年を経過した後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際更に審査に付し、その後も同様とする。
③前項の場合において、投票者の多数が裁判官の罷免を可とするときは、その裁判官は、罷免される。
・・・
第15条〔公務員の選定罷免権、公務員の性質、普通選挙・秘密投票の保障〕
公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。
・・・

行訴法 第5条(民衆訴訟)
この法律において「民衆訴訟」とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいう。

行訴訟 第42条(訴えの提起) 
民衆訴訟及び機関訴訟は、法律に定める場合において、法律に定める者に限り、提起することができる。
 
<説明> 
●国民審査制度と審査無効訴訟 
国民審査制度は、憲法79条に基づくものであり、その性質は解職の制度。(最高裁昭和27.2.20)
国民審査制度は、最高裁判所の裁判官について、その任命権を内閣に専属せしめながら、任命後に国民が審査して罷免できるものとすることによって、これを国民のコントロールを及ぼすことを意図したものであり、憲法15条1項の定める公務員の選定・罷免に対する国民固有の権利の1つの現れとされる。

裁判官審査法36条は、審査無効訴訟を規定し、
37条1項は、審査について「この法律又はこれに基づいて発する命令に違反することがあるとき」は、審査の結果に異動を及ぼすおそれがある場合に限り、裁判所は審査の全部または一部の無効の判決をしなければならないとする。
 
●審査無効訴訟と選挙無効訴訟の異同 
類似の構造。
公選法205条1項は、選挙無効訴訟において、「選挙の規定に違反することがあるとき」は、選挙の結果に異動を及ぼすおそれがある場合に限り、裁判所はその選挙の全部又は一部の無効を判決しなければならないとする。
審査無効訴訟及び選挙無効訴訟はいずれも民衆訴訟(行訴法5条)であり、
「法律に定める場合において、法律に定める者に限り、提起することができる」(同法42条)

審査又は選挙の各無効原因も、裁判官審査法37条1項又は公選法205条1項所定のものに限られる。
 
●選挙無効訴訟における選挙無効の原因
  選挙無効訴訟における選挙無効の原因である「選挙の規定に違反することがあるとき」の意義については、
主として選挙管理の任にある機関が選挙の管理執行の手続に関する明文の規定に違反することがあるとき又は直接そのような明文の規定は存在しないが選挙の基本理念である選挙の自由公正の原則が著しく阻害されているときを指す。(最高裁)

選挙に関する法律等の規定が違憲であることを選挙無効の原因として主張することができるか?
定数配分規定の違憲主張ができるとした最高裁判例や、
受刑者の選挙権を制限する規定等の違憲主張はできないとした最高裁判例。
 
●審査無効訴訟において、審査に関する法律等の規定が違憲であることを審査婿の原因として主張することができるか? 
本決定
「この法律又はこれに基いて発する命令に違反することがあるとき」の意義につき、
「主として審査に関する事務の任にある機関が審査の管理執行の手続に関する明文の規定に違反することがあるとき又は直接そのような明文の規定は存在しないが憲法において定められた最高裁判所裁判官の解職の制度である国民審査制度の基本理念が著しく阻害されるときを指す」とした。
年齢満18歳及び満19歳の日本国民につき衆議院議員の選挙権を有するとしている本件規定が違憲であるとの主張が、以上のような審査無効の原因当たることをいうものであるとはいえない。

前記の者に審査権を与えるか否かは、国民審査制度の基本理念に関わるものではないとの判断に基づくもの。
判例時報2419

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2019年11月11日 (月)

退去強制対象者に該当するとの認定に係る異議の申出には理由がない旨の裁決が違法とされた事例

東京地裁H29.11.29     
 
<事案>
ウガンダ共和国の国籍を有するX1が、入管法24条4号ロ(不法在留)に該当すること等を理由としてなされた、入管法所定の退去強制対象者に該当するとの認定に係る異議の申出には理由がない旨の裁決及びこれを前提とする退去強制令書を発付する処分を受けた⇒X1及びその妻X2(日本人)が、X1の在留を特別に許可しなかった本件裁決及び本件退去令発付処分はいずれも違法と主張して、これらの各取消しを求めるとともに、
X2がY(国)に対し、本件裁決によってX1が在留特別許可を受けられず、本件退令発付処分によって送還される立場に置かれたことで、精神的苦痛を受けた⇒国賠法1条1項に基づく損害賠償(慰謝料)の支払を求めた。 
 
<判断>
●Xらの婚姻関係は、婚姻の届出から本件裁決までの約8か月の期間にとどまり、Xらの間に子がいないとしても、本件裁決の時点において既に真摯で安定かつ成熟した婚姻関係であると評価すべき素地が十分にあったものと認められる。
それにもかかわらず、東京入管局長は、X1の在留を特別に許可するか否かの判断に当たり、これを適切に評価せず、X1が在留資格取得目的でX2と婚姻したにとどまると誤認し、かつ、Xらが真摯な交際関係に至った経緯についての十分な評価をしなかった。

不法残留等に及んだX1の入国及び在留の状況は、在留特別許可の許否の判断に当たって消極要素として評価されたとしても不合理ということはできない、
but
①不法残留の状態になった後本件裁決に至るまで約8年1か月の間本邦において特段の違法行為を行ったことはないこと
②X1自ら東京入管に出頭して不法残留の事実を申告していること
など、その消極的評価を減殺する事情も存在。

東京入管局長が、本件裁決に際し、X1の在留を特別に許可しないとした判断は、
①その基礎とされた重要な事実に誤認があることにより全く事実の基礎を欠き、又は
事実に対する評価が明白に合理性を欠くことにより、
社会通念に照らし著しく妥当性を欠くものであることが明らか
⇒本件裁決には、その裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用した違法がある。

X1による本件裁決及び本件裁決を受けてされた本件退去令発付処分の各取消し請求を認容。

●X2の請求のうち本件裁決及び本件退令発付処分の各取消しを求める部分は、X2は原告適格がない⇒訴え却下。
損害賠償請求は理由なしとして棄却。 
 
<解説>
短期滞在の在留資格で本邦に入国した外国人が、その後本件裁決に至るまで約8年間、在留期間更新許可又は在留資格変更許可を受けることなく本邦に在留。
本件裁決の時点において、既に、日本人女性との間で真摯で安定かつ成熟した婚姻関係を築いていたと評価すべき素地が十分にあった⇒この事情を十分に評価することなく、在留を特別に許可せずになされた本件裁決は、その裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用した違法があり、また、本件裁決を受けてされた本件退令発付処分も違法であるとして、両処分が取り消された事例。 

判例時報2417

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2019年11月10日 (日)

申請型義務付け訴訟の違法判断の基準時について

東京高裁H30.5.24     
 
<背景>
平成12年改正道路運送法は、タクシー事業を免許制から許可制に変更し、いわゆる需給調整規制を廃止
but
その後タクシーの供給過剰が社会問題化
⇒供給過剰の状況にある特定の地域における供給過剰状況の解消に向けた取組みを法制化した特定地域における一般常用旅客自動車運送事業の適正化及び得活性化に関する特別措置法が制定
⇒指定された特定地域における個人タクシー営業の新規許可については、同法を根拠に地方運送局長が定めた収支計画要件に基づき許可の審査。
平成21年特措法は平成25年に改正・・・・⇒地方運輸局長は、当該地域に係る供給輸送力と輸送需要量が不均衡とならないものであることが必要であるとの許可基準。 
 
<事案>
被控訴人が、平成21年特措法の下で特定地域と指定された営業区域において個人タクシー事業の営業許可申請(本件申請)をしたところ、処分行政庁から、本件申請が道路運送法6条2号(事業計画の適切性)に適合しないとして却下

本件却下処分の取消しを求めるとともに、
本件申請に係る個人タクシー事業許可の義務付けを求めた
 
<原審>
収支計画要件は道路運送法6条に違反し違法であり、また、本件申請に事業計画上の問題があって安易な供給拡大にすぎないとも認められない
本件却下処分は違法であるとして、これを取り消した上で、
義務付けの訴えにも理由がある⇒処分行政庁に本件申請に係る事業許可を命じた
 
<判断>
●取消訴訟については、原審と同旨。 

義務付けの訴えについて
義務付けの訴えに関する行訴法37条の3第5項の本案要件(一義的明白性)の存否:
当事者間の信義・衡平に照らし、原判決同様、本件却下処分後に改正された法令(平成25年特措法)ではなく、本件却下処分時の法令(平成21年特措法)に基づき判断すべき
but
本件申請に関して被控訴人が提出した事業計画が道路運送法6条の許可基準に適合するかどうかを当裁判所が判断する上で必要かつ十分な資料は調っておらず、義務付けの訴えは本案要件を満たさない
⇒これを認容した原判決を取り消して被控訴人の請求を棄却。
 
<解説>
申請型義務付け訴訟の違法判断の基準時 
A:本案要件の存否の判断の基準時は、口頭弁論終結時

本案要件は判決の要件⇒遅くとも事実審の口頭弁論終結の時点において本案要件を満たしている必要がある
②義務付けの訴えは、新たな処分を義務付けるもの⇒本案要件の存否の判断の基準時は、口頭弁論終結時
vs.
本件のような申請型義務付けの訴えと拒否処分の取消訴訟が併合提起されている場合には、取消訴訟では処分時を基準とすることとの関係で判断基準時に違いが生じることとなり、
処分時には本案要件が認められるのに口頭弁論終結時にはこれを欠くに至ることも考えられる

B:取消訴訟の場合と同様に処分時を基準に判断すべき

本判決:
判断の基準時は原則として口頭弁論終結時
but
併合審理された取消訴訟において処分取消しの理由となった収支計画要件が、処分後の法令改正により条文に取り込まれ、口頭弁論終結時の法令を手経すると取消訴訟と結論を異にする可能性が高い
信義・衡平に照らし処分時の法令を前提に本案要件の存否を判断すべきである。
but
処分時の法律である平成21年特措法を前提としても、事案に照らして本案要件を満たすとはいえない
⇒原審と異なり義務付けの訴えに係る被控訴人の請求を棄却

判例時報2417

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