攻めのガバナンスについての覚書
(①)攻めのガバナンス(=ガバナンスを変えれば利益がでるようになる)という考えには懐疑的。大事なのは企業統治のあり方ではなく、「有効な戦略」が実行されるかどうかだと思う。
(続き②)毎日無駄な会議で時間をつぶすような「障害となるガバナンス」はある。でも、そうでなければ、大事なのはガバナンスの問題ではない。1人のカリスマ経営者のおかげで成功する会社もある。それは、ガバナンスがきいているからではなく(そのカリスマ経営者の)戦略が正しいから。
(続き③)例えば大塚家具の場合。社長(娘さん)はロースクールにも通っていたし真面目そうだから、おそらくガバナンスもきいているのだろうけど、苦境に陥っている。他方で、おそらくワンマンであろうお父さんの会社はうまくいっているらしい。
(続き④)大事なのは、有効な戦略とそれが実行されること。おそらく有効な戦略を考えられる経営者がいて、それを妨害する要素がない会社(=一種のワンマン経営)は、1つの成功パターン。有効な戦略があみだせなかったり、それ(有効な戦略)が多数決でつぶされるのは、失敗パターン。
(続き⑤)「有効な戦略」は、例えば(ジョブズのような)ずばぬけたアイデアだったりする。そういう卓越した人間がいる場合、機能するガバナンスはかえってそれを殺す方向に働く場合がある。
(続き⑥)卓越したカリスマ経営者がいる場合、それを妨害せず、サポートするガバナンスがいい(カリスマ経営者が正しい判断ができなくなった時、ブレーキをかけ、方向転換を図る必要がある。)。
(続き⑦)そんなカリスマ経営者がいない場合、みなでアイデアをだすしかない。その場合、正しい戦略が採用され、すみやかに実行されるシステムが大切。ガバナンスについては、チェック機能が強調されるが、それが吉となるとは限らない。
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