会社法

2016年11月 6日 (日)

グループ・ガバナンスの視点

■目的(=出発点):
①子会社(=自社の資産)の管理(=法的支店)
②グループ全体のレピュテーションやブランド価値の維持(=事業の視点)。

■対象:
どこまで対象とする必要があるか?

会社法的には子会社まで
「当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要な体制」(施行規則)

目的によって決まる。
連結子会社
持分法適用会社(の一部)

管理対象会社外(ex.取引会社等)へのコントロール
(ex.英国の現代奴隷法(Modern Slavery Act 2015)等)

●対象と規制方法
①連結対象会社かどうか
②上場会社(=独自の利益)か非上場会社
③100%子会社かそうでない(=少数株主の利益あり)か
④利害相反の場面と利害共通の場面

■構築の基本的考え
通常想定される不正行為を防止する程度の管理体制を整えていれば内部統制システム構築義務違反にはならない(日本システム技術事件の最高裁判決)。

リソースは限られる⇒リスクアプローチ⇒重要なところから手を付ける

グループ内部統制システム構築の場面における経営判断原則の適用は、親会社取締役にとって、子会社の法令遵守体制の整備も含めて、コストベネフィットを考えつつ、リスクベース・アプローチをとることを許容するもの。

海外子会社の場合、一度にいきなりすべてを管理する、さらにすべてを日本の親会社と同じやり方にするのは困難⇒まずはリスクの大きいところ、すなわち重要なところから手をつけていくべきという考え方。

■関係する海外の法規制:
米国の海外腐敗行為防止法(FCPA)
英国の2010年贈収賄防止法(UKブライバリーアクト)
英国の現代奴隷法(Modern Slavery Act 2015)(⇒サプライチェーン・マネジメントの必要性)
EU一般データ保護規則

独禁法関係
表示の問題
全世界的なアルコール規制(キリンの場合)

■兼務役員
完全子会社⇒(子会社の利益=親会社の利益)
完全子会社でない場合⇒
①親子会社間での利益がの対立がある場合⇒子会社役員に親会社の利益を守る行動を期待できない。
②親子会社で利益が対立していない場合⇒子会社役員として権限行使

■情報
「誰が」「どのような」情報を必要とするか。
~「役割」によって決まる。

本部が集めるべき「情報」は何か。
①必要な情報
同種事案が起きていないか
そこから何が学べるか

②限界(ex.上場会社の情報、個人情報)

■(本部と現地の)役割分担
何を本部が対応し、何を現地で対応するか

管理対象会社でのコンプライアンス事案⇒主管の営業部署のコンプライアンス責任者⇒本社に情報⇒必要があれば、処理の方法についても指示

■グループコンプライアンスプログラムの例(伊藤忠グループ)
①コンプライアンス体制構築の目的
②体制の概要
③未然防止のための施策
④適切な事後対応のための施策
⑤継続的改善のための施策

■実践
①基準の設定と②実践(=行動に移す)は違う

②について
懲戒基準(=会社の姿勢)
研修(=知らせる)
実際に問題解決をサポートする(=「理念」ではなく「現実」の解決)
セルフチェック(=自己規律)
内部監査(=外部チェック)

■「マニュアル規定外のことが起こるリスク」への対応
⇒「手続」を規定

①責任部署
②情報収集
③タスクフォース設置の基準

■内部通報
〇A:子会社ごとに独自で内部通報制度を整備
B:グループ全体に共通する内部通報制度をつくり、親会社に窓口を設ける

(キリンの国内の場合)
①社内ホットライン窓口
②専門会社
③担当役員直通
④役員(取締役、執行役員)レベルの問題⇒監査役ホットライン

個人情報保護の問題から、グループ会社の情報を本部が集められない場合もある。
ex.2018年5月から施行されるEU一般データ保護規則
~EUから日本への従業員等の個人情報の移転について、個人データの域外移転規制の網にかかる。

(文献:商事法務2113、2114)

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2016年9月 1日 (木)

CGコード(コーポレートガバナンス・コード)の問題点

商事法務(2109号)での三品教授の「経営学からみたコーポレート・ガバナンス改革」を読んで、賛成できる点。

  • 理念を高く掲げ、準則を緻密に作り込んだ企業が社会に迷惑をかける事例が後を絶たない
    ⇒肝心なのは「適切な対応」で、その中身を具体的に記述しない限り、CGコードの細則の有用性には懸念がある。
  • 「ステークホルダー」と言いながら、具体的に利益保護が図られているステークホルダーは株主だけ。
  • 経営者には①楽をしたいという動機と②善い人でありたいという動機がある。
  • 独立社外取締役について、経営陣に助言を行い、持続的な成長を促し、企業価値の向上を図ることを求めているが、これは戦略系のコンサルティング会社が生業としてきた内容。社業に精通する人々が真剣に取り組んでも実現できていない水準の成長性や収益性を、業務執行に携わらない部外者に期待することは無理。
  • 独立社外取締役に、経営陣を監視し、必要とあれば彼らの選解任に踏み切れというのは、無理であろう。

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2015年10月25日 (日)

伝統的な監査役会制度の合理性

昨日(10月24日)の日経新聞のコラム「大機小機」で「東芝事件の教訓」について書かれていた。

要点は、
①社外取締役による経営監視は難しいということと、
②金融庁などの規制当局が推奨する社外取締役や監査委員会よりも、伝統的な監査役会の方がよほど有効であることの
2点である。

企業の役割を単純化すれば、①法令を守ったうえで、②利益を上げることだろう。
この2つを満たせば、投資家(=株主)をはじめとする、ステークホルダーに文句はないはずだ。

そして、単純化すれば、①の視点から事業をチェックするのが監査役であり、②の視点から事業を見るのが取締役会である。

私は、上場企業の社外監査役として、取締役会にも出席しているが、実感することは、①の視点と②の視点は全く異なるということだ。

①「法令遵守」の視点は、企業経営が、「法令(判例の基準も含む)」という基準に合致しているかどうかの視点である。
②「経営判断」の視点は、いかにして利益を上げるかという視点である。利益の源泉は他社との差別化にある以上、他社がしていないことをしなくていはけない。そういう意味で、経営判断においては、枠を外した自由な発想も必要となる。

伝統的な監査役会制度は、視点が異なる2つの活動を、監査役と取締役という、2つの役職に割り当てており、合理的な制度だった。

私は、社外取締役を重視する方向については、何度か批判のコメントをしてきたが、社外取締役が、②の経営判断の視点をもちながら、①の法令順守もチェックしないといけないとすれば、難しいだろう。人は、(同じ比重で)異なる視点を同時に持ちうるほど、器用ではないし、少なくとも、1つに軸足を置いた方が効果がある。

もちろん、監査役だからといって、取締役会で「法令遵守」以外の発言ができないわけではない。私も、法令上問題があればもちろんだが、そうでなくても、例えば事業を進めるにあたっての手法や交渉方法等、意見が言えそうなことは積極的に発言するようにしている(会議では1回は積極的に発言することを心掛けている)。

蛇足だが、少なくない法令違反の原因は、会社が利益を上げることができなかったことに起因する。十分な利益があがらないから、粉飾をするし、従業員への残業代不支給いも起きる。法令順守の特効薬は、企業として利益を上げることなのだと思う。

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2015年4月20日 (月)

大事なのは競争力の源泉(=従業員の能力)であって、株主でもなければ、ガバナンスでもない

①多くの社外取締役が監視し
②企業は儲かることだけをやり
③儲かったら株主に還元する

世間の流れは、こういう会社を目指す方向になっているわけだが、
優秀な人は、そんな会社で働きたいと思う?

自分が優秀なら、

①その会社独自の強みを理解する役員がトップにいて
②従業員に自主性を認めて、おもしろいことをやらせてくれて
③儲かったら従業員に還元する

会社で働きたい。

企業の競争力の源泉は、株主にあるわけでなければ、株価にあるわけでもない。
その源泉は、「優秀な従業員」。

競争力の源泉(=従業員の能力)を最大限引き出すことが経営者の努めであり、組織もそのためにある。

どこかの会社のように、器(米国型統治機構)をそろえて、競争力の源泉(技術・開発オタクのとがった社員たち)を追い出してしまったら、元も子もない。

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2015年3月15日 (日)

MBO(経営陣による株式の公開買付け)が失敗した場合において、株主が会社の元取締役らに対し、MBO手続により生じた会社の損害を賠償するよう求めた株主代表訴訟が一部認容された事例

神戸地裁H26.10.16   

MBO(経営陣による株式の公開買付け)が失敗した場合において、株主が会社の元取締役らに対し、MBO手続により生じた会社の損害を賠償するよう求めた株主代表訴訟が一部認容された事例 
 
<事案>
株式会社Aの株主であるXが、Aの取締役兼代表執行役社長Y1、取締役Y2及び社外取締役Y3~Y5がAの二段階買収(本件MBO)を行うに際し、利益相反等の善管注意義務違反及び忠実義務違反並びに情報開示義務違反の行為をし、そのために本件MBOが頓挫したことから、Aに無駄な手続費用を支出させるとともにAの信用を失墜させたと主張して、会社法423条1項、430条及び847条3項に基づき、Yらに対し、Aに連帯して5億円を支払うよう求めて提起した株主代表訴訟。 

<判断> 
Y1及びY2にAに対して連帯して1億9700万円余を支払うよう命じ、その余の請求を棄却。 

A:女性用下着の製造、販売等を行う大証二部に上場された会社で、創業者一族及びその資産管理会社が総株式数の55%を超えて保有。


Aは、平成8年頃より経営が悪化し、平成18年頃にや経営陣の交代やMBOの実施等を含む経営の再構築の検討が開始され、平成20年には本件MBOによりAの株式を創業者一族らが買い取り上場廃止にして、経営の合理化を図る方針が定まり、公開買付価格を800円と決定。 

公開買付価格の算定手続に違法または不公正な点があった旨の内部通報により調査⇒Y1が多数のメールを本件MBO担当執行役員に送信し公開買付価格の決定を主導しようとしていたことが判明⇒本件公開買付けに係る決済資金の融資を予定していた金融機関から融資を拒絶され、Aも取締役会において本件公開買付けに賛同しない旨決議し公表⇒本件MBOは頓挫


一般に会社の取締役は、MBOの実施に当たっては善管注意義務の一環として企業価値の向上に資する内容のMBOを立案、計画し、その実現に向け尽力すべき義務を負う

本件のような会社の非公開化を目的とするMBOは、自らが取締役を務める会社の株式を公開買付けを通じて取得し、公開買付けに応募しない株主を締め出すことにより会社を非上場化する取引
本来は企業価値の向上を通じて株主の利益を代表すべき取締役が株式の買い手側に立つこととなり、できる限り高い価格での買取を求める売り手(既存株主)とは必然的に利益相反関係が生じる
⇒取締役は公開買付価格の公正さはもとより、その価格決定手続の公正さの確保に配慮すべき義務として「手続的公正性配慮義務」を負うと解するのが相当。
 

Y1には手続的公正性配慮義務違反あり。
Y2もY1の送信したメールの内容を把握⇒同義務違反あり。 

Y3~Y5は、Y1の行為がメールの送信により行われた⇒Y1が公開買付価格の決定にどのような関与をしたかを知るすべがない⇒手続的公正性を監視する義務の違反があったとは認められない。

本件公開買付価格(1株につき800円)が不公正な価格であるとも認められない。
⇒Y3らには善管注意義務違反は認められない。


Yらには情報開示義務違反が認められるが、本件MBOが頓挫した原因はもっぱらY1の手続的公正性配慮義務違反にあり、Yらの情報開示義務違反と本件損害との間には相当因果関係が認められない


本件MBOの頓挫によりAの被った損害は、本件MBO関連支出のうちY1及びY2の手続的公正性配慮義務違反と相当因果関係の認められる1億9706万9421円であり、Xの本訴請求は、会社法423条1項、430条及び847条3項に基づきY1及びY2に対し連帯してAに右金員及び遅延損害金の支払を求める範囲で認容。
 
<解説>
事業再編計画の一環として会社の株式を任意の合意に基づき買い取る場合において、買取価格の決定につき取締役に善管注意義務違反がないとしたもの(最高裁H22.7.15)。

判例時報2245

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2015年3月11日 (水)

投資家資本主義が企業を壊す

先日、投資家の利益と会社・従業員・社会の利益は一致しないというブログを書いた(http://kmasafu.moe-nifty.com/blog/2015/03/post-f59a.html)が、昨日(2015年3月10日)の日経新聞夕刊に、米ゼネラル・モータース(GM)が、GMに出資する複数の投資ファンドを代表するハリー・ウィルソン氏から、80億ドルの自社株買いと、同氏のGM取締役会入りを求められ、50億ドル(約6000億円)の自社株を買うと発表したことが紹介されている。
「可能な限りの純現金収支を株主に還元する」との約束も取り付けられたそうだ。

物言う株主は、会社の自社株買いで株価が上がれば売り抜ければいい。
だが、自社株買いで多額の資金を喪失したGMの業績は今後どうなるのだろう。
私には、余剰資金をとりあげられるGMより、多額の資金を保有するトヨタのような会社の方に将来性があるように思える。

今朝の日経新聞によれば、増配提案が繰り広げられた大塚家具の株価上昇に乗じて、大株主の米ファンド「ブランデス」はその保有株式を売り抜けた(本年1月6日時点で10.77%の株式を保有していたブランデスは3月10日の時点では保有比率は4.84%に低下した。)。会社の実力に裏づけられない増配は、投資家を利するだけで、大塚家具の将来業績、そしてそこで働く社員にはマイナスとなる。

そして、同じく今朝の日経新聞で、パナソニックが、従来一律としていた投資家が期待する収益率を事業部ごとに定め、利益率や資本効率の改善につなげると紹介されている。仮にその数値が悪くても、直ちに事業撤退はしないとしているが、GMの例のように、その決定権が経営者にあるとは限らない。

会社法改正は、投資家資本主義の方向に進んでいるが、その方向性には疑問がある。
会社のことを考えれば、企業価値を棄損する方向での投資家の要求に対しては、しっかりと拒否する経営判断が必要なのだと思う。

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2015年3月 9日 (月)

投資家の利益と会社・従業員・社会の利益は一致しない

「マクドナルド失敗の本質」(小川孔輔)を読んだが、筆者は、「マクドナルドを壊してしまった責任は、行き過ぎた米国の株主資本主義の定見のなさと、短期的に収益を上げようとしたマネジメントの失策にある。・・・長期的な観点からマクドナルドのビジネスを守ろうとすることなく、「物言う株主」の圧力に抗することができなかった経営陣たちの責任も重い」とする(p181)。

そこには、①投資家からのROEをあげる圧力⇒②外科手術(直営店の売却と大規模なFC推進)でつじつま(=ROE)を合わせる一方、長期の利益の源泉(スタッフとの関係や製品開発)の破壊・放置。⇒③経営者は高い報酬を得て、会社を去り、収益力を失った会社が残る、という姿か書かれている。

ROEは、株主資本利益率で、自己資本に対してどれだけのリターンが生み出されているかを示す財務指標。これを伸ばすには、①利益をあげ(=売り上げをあげて経費を下げる)、②資産圧縮等により自社株を減らす(自社株購入)のがいい。

しかし、投資家の利益と、会社・従業員・社会の利益は必ずしも一致しない。

「資本の投資効率」は投資家の理論でしかない。従業員にとっては、資本の投資効率は関係なく、会社が長期的に利益上げて、長期的に働けることが大切だし、社会にとっても、資本の投資効率ではなく、その会社が(総体として)多くの価値を生み出し、多くの従業員を雇用し続ける方がいい。

単純化すれば、投資家の理論では、資本効率10%の部門と2%の部門があれば、2%の部門を処分して、自社株買いをするのが正解となる。しかし、それでは、従業員は解雇され、その会社が生み出していた価値も減り、社会にとっても損失となる。

赤字部門であっても、将来の収益性につながり得る部門であれば、その部門を残しておくという経営判断は、会社・従業員・社会にとっては正しいが、株価を上げて売り抜ける投資家や、多額の報酬を得て会社を去る経営者にとっては、赤字部門は切り捨てるのが正解となる。

マクドナルドでも、直営店の売却と大規模なFC推進で(一時的に)財務諸表の数字を良くしたが、それで従業員やFCは疲弊し、独自の製品開発(これは目先の利益につながらない)を怠り、長期的な収益力の源泉は劣化した。

ちなみに、直営店の売却と大規模なFC推進を行った原田氏(2013年で3億4900万円)は会社を去り、日本に送り込まれていたホフマン氏は、日本での功績が評価され、日本を離れて、シンガポールのAPMEAで勤務することとなった(p161)。

くしくも、会社法が投資家の論理に沿った方向で改正され、議決権行使助言会社のISSは、取締役選任議案の賛否に当たり、過去5期の平均ROEが5%を下回る企業の経営トップについて、反対を推奨するとの方針を出している。

会社や従業員や社会の利益と投資家の利益が対立する場合、前者を優先するという判断はありだと思うのだが、そういう判断を許さない、一連の改革の方向性に疑問がある。

投資家にとって大事なのは、「短期」の結果であり資本「効率」でだが、会社や従業員や社会にとって大切なのは、「長期」の「規模」や「量」の方なのだと思う。

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2015年2月28日 (土)

「社外取締役を置くことが相当でない」理由?(その②)

「社外取締役を置くことが相当でない」理由って何を書けばいいのだろう・・・。

①会社規模や専門性等の会社の個別事情⇒会社の事業と専門知識をもつ取締役で構成される、(モニタリングボードではない)マネージメントボードとしての取締役会が適切。
②経営判断に対して責任を持って貢献しようとすれば、会社の事業内容や財務状況に通じる必要があり、相当な勉強が必要⇒適任者不存在。
③費用がかかる。
④適法性についてのモニタリング機能としては、社外監査役を含む監査役会が役割を果たしている。

あたりを書けばいいのかな。

個人的には、効果がわからないのに、費用がかかるというだけで、相当でないと言えそうだけど・・・。

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「社外取締役を置くことが相当でない」理由の説明?(その①)

3月末決算の会社は、今年の6月総会で、「社外取締役を置くことが相当でない」理由を、①株主総会で説明し(改正会社法327条の2)、②事業報告に記載する必要がある(改正省令附則2条6項、改正会社法施行規則124条2項、3項)。
定時株主総会および事業報告において説明・記載すべき内容は、いずれも該当する事業年度の末日における取締役会の構成に関する会社の考え方だそうだから、事業年度の末日(3月末)における取締役会の構成に関する会社の考え方として、その理由を説明しないといけないわけだけど、3月末の時点では、社外取締役を求める改正会社法は施行されていないし、その理由は単に「社外取締役が必要なかった」からだろう。

なのに、改正省令附則(2条6項但書)でわざわざ規定して、3月末の時点における「社外取締役を置くことが相当でない」理由の説明を求めるって、どういうことなのだろう。

もし6月総会で、社外取締役選任議案を提案する場合、3月末の時点における「社外取締役を置くことが相当でない」理由を説明し、6月の社外取締役選任議案提案の時点では、社外取締役選任が必要な理由を書くことなるのだろうか。

うーん、改正会社法と規則の読み方がちがうのかな・・・。

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2015年2月22日 (日)

東証、平成26年会社法改正に伴う上場制度の整備で意見照会等


東京証券取引所は、1月30日、「平成26年会社法改正に伴う上場制度の整備について」を公表し、その内容につき、3月1日を期限として意見照会。

平成26年会社法改正による
①特別支配株主の株式等売渡請求制度の導入、②社外取締役や社外監査役の社外性要件の一部の緩和(就任前における株式会社またはその子会社との関係に係る過去要件の対象となる期間を10年間に限定)などを踏まえ、適時開示事由の見直しを行う。

①について:
適時開示事由の追加として、特別支配株主の株式等売渡請求に関し、
(i)上場会社の業務執行を決定する機関が株式等売渡請求の承認を行うことについて決定(承認しない決定を含む)した場合、
(ii)特別支配株主が上場会社に係る株式等売渡請求を行うことについての決定をした事実または特別支配株主が当該決定に係る株式等売渡請求を行わないことを決定した事実が発生した場合、適時開示を求める。

上場廃止基準の追加:
特別支配株主が株式の全部を取得する場合、当該上場株券等の上場を廃止。

②について:
独立役員の独立性に関する開示の見直し

10年以上前に上場会社またはその子会社の業務執行者であった者について、独立役員に指定できることとし、指定する場合には、その旨およびその概要の開示を求める。

本上場制度整備は、会社法改正法の施行日(5月1日)から実施される予定。


コーポレート・ガバナンスコード(原案)における独立性基準や開示基準に関する提言を踏まえた見直しの検討は、別途行われる。

2人以上の社外取締役を促す
選任しない場合、企業は理由を説明
  (開示時期は株主総会後)

新規則適用は本年6月1日から

商事法務2059
日経新聞朝刊(H27.2.22)

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