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2022年9月20日 (火)

3名の共謀による強制わいせつ致傷で無罪の事案

千葉地裁R3.7.15

<事案>
3名の共謀による強制わいせつ致傷の事案
直接立証する証拠はQ(被害者)証言のみ。

<判断>
Q証言及びこれと対応する被告人ら3名の供述の概要を述べた上で、Q証言の信用性について詳細な検討。

Q証言の外部的事情:
Qの属性が事実と異なる話をすることに心理的抵抗が少ない人物
虚偽供述をする動機となり得る事情が複数想定される
⇒その信用性判断は慎重にしなければならない。

Q証言自体に関する点:
証言内容の具体性・一貫性につき、被害態様・被害場所・出来事の順序があいまいであり合理的に説明できない変遷がある
客観的事実との整合性につき、説明できない不整合がある。
⇒その信用性に疑問が残る。

被告人ら3名の公判供述の信用性:
事件当時の被告人らのメールのやり取りや捜査段階の供述からの変遷を考慮しても、概ねそれらは信用できる。

Q証言の信用性に疑問があり、被告人ら3名の弁解は概ね信用できる⇒無罪。

判例時報2523

大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文)HP

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