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2022年4月11日 (月)

優生保護法訴訟

大阪地裁R2.11.30

<事案>
優生手術を受けたと主張する本人又はその配偶者である原告らが
(1)国会議員が旧優生保護法を立法したこと
(2)国会議員が被害救済立法を行わなかったこと
(3)厚生労働大臣及び内閣総理大臣が被害救済措置を講じなかったこと
がいずれも違法
被告(国)に対し、国賠法1条1項に基づく損害賠償金及び遅延損害金の支払を求めた

<判断・解説>
●旧優生保護法の違憲性
本判決:
旧優生保護法4条ないし13条が子を産み育てるか否かについて意思決定をする自由及び
意思に反して身体への急襲をを受けない自由
を明らかに侵害するとともに、
特定の障害等を有する者に対して合理的な根拠のない差別的な取扱いをするもの
⇒憲法13条、14条1項に違反。

●国会議員の立法行為の違法性(国賠法1条1項)
①旧優生保護法4条ないし13条の内容が明らかに憲法13条、14条1項に違反
②被告が旧優生保護法4条ないし13条の立法目的の合理性や立法事実について何ら主張立証しない
国会議員の立法行為は違法

●除斥期間の適用制限
最高裁:
「特段の事由」があるときは民法158条又は160条の法意に照らしてその適用が制限される。
本件で除斥期間の規定の適用を制限するのは相当ではない。

●除斥期間の規定の違憲性

●国会議員・国務大臣の不作為の違法性
本判決:
国会議員の立法不作為、厚生労働大臣及び内閣総理大臣の救済措置の不作為の違法性について、
平成17年判決及び平成27年判決を参照した上で、
優生手術の被害者を救済しする立法については国会に一定の立法裁量が認められるべき
国会議員が所定の立法措置をとることが必要不可欠であり、それが明白であったということはできない
⇒違法性を否定。

国会に対して法律案の提出権を有するにとどまる内閣を構成する厚生労働大臣又は内閣総理大臣の不作為も違法とはいえない。

判例時報2506・2507

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