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2020年2月 2日 (日)

アスベスト国賠訴訟での遅延損害金の起算点

福岡地裁小倉支部H31.3.12     
 
<事案>
アスベスト国賠訴訟については、国が、泉南アスベスト第2陣訴訟の最高裁判決の判断に従って、訴訟上の和解の方法により被害者に対し損害賠償を負う旨表明。
争点は、遅延損害金の起算点。
 
<解説>
不法行為に基づく損害賠償請求債務は、損害の発生と同時に何らの催告を要することなく遅滞に陥る。
このことは、国賠法に基づき国が損害賠償義務を負う場合についても同様

本件における問題は、石綿由来の肺がんについて、その損害発生の時期を何時と認めることができるか。 
 
<判断>
じん肺が粉じんの肺組織への貯留等により肺の固化などが生じる疾病であって、進行程度が予測困難とされている
but
石綿由来の肺がんは、その診断に石綿肺の存在を前提としないことや、石綿そのものが悪性腫瘍の原因となることが指摘されている

石綿由来の肺がんがじん肺と同様に進行程度が予測困難である疾病であると認めることはできない

管理区分決定や労災認定といった行政上の決定がなくとも、その診断日において肺がん発症という損害発生を認定することができる

診断日を起算点とする遅延損害金の支払を命じた

判例時報2425

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