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2019年10月 2日 (水)

妻(再婚)の夫に対する婚姻費用請求

大阪高裁H30.10.11      
 
<事案>
B(妻)とA(夫)は、平成24年に婚姻し、Aは、Bと前夫間の長女D(平成9年生)と養子縁組
Bは、平成28年、Dを連れて自宅を出た。 
 
<原審>
Aの収入を年額1958万円余ないし1566万円Bの収入をパートタイム労働者の半分(年額60万円)と認定、

Dを大学の卒業年次までは未成熟子として取り扱うが、標準的算定方式を超える教育費については、Aの同意がなく、前夫から養育費が支給されていることに鑑み加算しない。 
Aから支払われた既払いの婚姻費用約340万円を控除し、未払い婚姻費用344万円余と月額28万円(平成32年3月まで)ないし21万円(同年4月以降)の支払を命じた。
 
<判断>
Bは教員免許を有し、平成28年までは高校講師として勤務
⇒稼働能力を基に平成27年の年収250万円をその収入と認定

Dの教育費:
①Aの年収が標準的算定方式の予定する年収の2倍強に上る
②前夫から養育費とは別途受験費用等が支給されている
⇒原審同様加算しない。

婚姻費用の分担額を、
未払い婚姻費用720万円と月額32万円(平成30年1月まで)、26万円(平成32年3月まで)ないし16万円(同年4月以降)と試算。
未払い婚姻費用(Dの生活費を含む720万円)とDの生活費を含まない(DがBと同居していない場合の)未払い婚姻費用(480万円)との差額240万円は、
前夫から支払われたDに対する養育費(合計378万円)によって既に賄われており、その間、Dの要扶養状態は解消⇒前記未払い婚姻費用の額は480万円に止まる。
そこから既払い婚姻費用約340万円を控除して、原審決変更した上、未払い婚姻費用140万円余と月額26万円(平成32年3月まで)ないし16万円(同年4月以降)の支払を命じた。
 
<解説>
権利者が再婚し、監護する未成年者が再婚相手と養子縁組:
養子制度の目的
未成熟子との養子縁組には、子の養育を全面的に引き受けるという暗黙の合意が含まれている

養親が実親に優先して扶養義務を負う

通常は、養親の扶養義務が実親に優先し、
養親が無資力その他の理由で十分に扶養義務を履行できないときに、実親がその義務を負担

判例時報2412

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