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2018年9月 1日 (土)

元夫が元妻に財産分与を求めた事案での不動産の持分の分与

東京高裁H29.6.30      
 
<事案>
元夫である原審申立人が元妻である原審相手方に対し財産分与を求めた事案。 

不動産について、
元夫と元妻がそれぞれ2分の1の持分で共有し、その購入のための借入金の債務が残っていた。
元夫は、本件不動産の元妻共有持分の取得を希望。
 
<原審>
①本件不動産の借入金について、元妻が主債務者、元夫が保証人となっている
②元妻の借入金債務を被担保債権として本件不動産に抵当権が設定されている

元妻が返済を怠った場合、抵当権が実行される可能性があり、
元夫が同債務を返済すると求償関係の問題が生じる

本件不動産の元妻持分を元夫に分与することは相当でない。
 
 
<判断>
財産分与の対象財産のうち元妻名義の普通預金は、元夫と元妻が本件不動産購入のために連帯債務として借り入れた住宅ローン(前記借入金債務)の預金担保となっており、その預金額と住宅ローン債務額がほぼ同じ

財産分与の対象となる資産としては預金、債務とも0円として、
本件不動産には抵当権が付されているが、不動産評価額から被担保債務額を控除しない。
 

元夫と元妻が被担保債権について連帯債務を負い、元妻名義の預金が担保とされている⇒本件不動産に設定されている抵当権が実行される可能性は相当程度に低く、本件不動産の元妻共有持分を元夫に分与することが相当。

判例時報2372

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