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2018年7月19日 (木)

個人再生の再生計画案の可決が信義則に反する行為に当たるか否かの判断

最高裁H29.12.19      
 
<事案>
再生債務者である抗告人Yが申し立てた小規模個人再生において、民再法202条2項4号の「決議が不正の方法によって成立するに至ったとき」 の不認可事由の存否の判断が問題となった事案。
 
<規定>
民事再生法 第202条(住宅資金特別条項を定めた再生計画の認可又は不認可の決定等)
2 裁判所は、住宅資金特別条項を定めた再生計画案が可決された場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、再生計画不認可の決定をする。
四 再生計画の決議が不正の方法によって成立するに至ったとき

民事再生法 第230条(再生計画案の決議)
8 届出再生債権者は、一般異議申述期間又は特別異議申述期間を経過するまでに異議が述べられなかった届出再生債権(第二百二十六条第五項に規定するものを除く。以下「無異議債権」という。)については届出があった再生債権の額又は担保不足見込額に応じて、第二百二十七条第七項の規定により裁判所が債権の額又は担保不足見込額を定めた再生債権(以下「評価済債権」という。)についてはその額に応じて、それぞれ議決権を行使することができる。
 
<原々審>
可決された再生計画案につき不認可事由は認められない
再生計画認可の決定
   
Yが即時抗告
 
<原審>
Xは実際には存在しない本件貸付債権を意図的に債権者一覧表に記載するなどの信義則に反する行為により再生計画案を可決させた疑いが存在
本件貸付債権の存否を含め、信義則に反する行為の有無につき調査を尽くす必要がある。 
   
Xが抗告許可の申立て
 
<判断>
小規模個人再生において、再生債権の届出がされ(法225条により届出がされたものとみなされる場合を含む。)、一般異議申述期間又は特別異議申述期間を経過するまでに異議が述べられなかったとしても、住宅資金特別条項を定めた再生計画案の可決が信義則に反する行為に基づいてされた場合に当たるか否かの判断に当たっては、当該再生債権の存否を含め、当該再生債権の届出等に係る諸般の事情を考慮することができると解するのが相当。
 
<解説>
法202条2項4号の解釈:
通常の民事再生の場合の不認可事由である法174条2項3号についての最高裁H20.3.13と同様に、
「議決権を行使した再生債権者が詐欺、強迫又は不正な利益の供与等を受けたことにより再生計画案が可決された場合はもとより、再生計画案の可決が信義則に反する行為に基づいてされた場合も含まれるものと解するのが相当」と判断。 

民事再生法 第38条(再生債務者の地位)
2 再生手続が開始された場合には、再生債務者は、債権者に対し、公平かつ誠実に、前項の権利を行使し、再生手続を追行する義務を負う。

判例時報2368

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