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2018年5月11日 (金)

仮執行宣言に基づく給付と任意弁済

大阪高裁H29.7.25      
 
<事案>
X(NHK)は、Yとの間の放送受信契約に基づき、Yに対し、平成24年12月1日から平成27年9月30日までの放送受信料4万980円と約定遅延損害金の支払を求めた。 
一審は、仮執行宣言を付して、Xの請求を全て認容。
Yは、平成28年10月7日、原判決を不服として控訴。
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それに先立つ同月4日、Xに対し、受信料と遅延損害金の合計4万8378円の本件支払を行った。
 
<争点>
本件支払が有効な弁済と認められるか。 
 
<判断>
最高裁昭和47.6.15:仮執行宣言付き判決に対して上訴を提起したのちにされた弁済は、それが全くの任意弁済であると認められる特別な事情のない限り、仮執行宣言に基づき給付したものと解すべき。 

Yは、本件において、本件請求権が本件支払前に存在したことを、もはや争っていないものと認めることができる⇒前掲最判にいう「全くの任意弁済であると認めうる特別の事情」があると言える。
⇒本件弁済は、本件請求権に対する弁済の効力を認めるのが相当

原判決を取り消した上、Xの請求を棄却。
 
<解説>
仮執行宣言に基づく給付というためには、必ずしも仮執行によって強制的に取り上げることは必要ではなく、仮執行宣言が原因となって給付がなされていればいいとされている。

本判決は、YがXの本件請求債権の存在を争っていないことなどから、前記の特段の事情があることを認め、全くの任意弁済に当たると判断したもの。

判例時報2362

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