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2018年1月14日 (日)

カイロプラクティック施術による頚椎損傷⇒後遺障害⇒損害賠償(肯定)

東京地裁H28.11.9      
 
<事案>
Yからカイロプラクティック施術を受けたXが、同施術により頚椎を損傷され、8級相当の後遺障害が生じた⇒
Yに対し、
主位的には不法行為
予備的には債務不履行
を理由として5296万円余の損害賠償を提起。 
 
<争点>
①平成16年11月20日に、Yから本件施術を受け受傷したか?
②本件施術と相当因果関係のある損害及び額 
 
<判断>
①Xの手帳の平成16年11月20日欄に「カイロ」との記載がある
②X及びその母はYを紹介してくれた者に苦情の手紙を送付
③Xは本件施術を受けた約1か月以降に受けた医療機関のほとんどにおいて一貫して、本件施術について、首をボキッとされたなどとする表現を繰り返している

Xは、平成16年11月20日、Yから本件施術を受けたと認定。 
 
①Xは本件施術後約1か月後にH1病院を受診し、本件施術後約1週間後から後頚部痛を訴え、その後も複数の病院で同様の訴えを繰り返している
②Xの訴える痛みの部位はほぼ同一であり、Xが本件施術前に訴えていた痛みとは異質なものであり、筋傷害が疑われていた
③カイロプラクティックにおける頚椎に対する急激な回転伸展操作を加える手技は患者の身体に損傷を与える危険が大きいため禁止されている
④本件施術以外に平成16年11月20日頃にXの僧帽筋の付着部の腱に断絶が生じるような事象は見当たらない

Xの施術により、Xの僧帽筋(左上側)の付着部(両側)の腱に断裂が生じた。

本件施術によってXに生じた傷害は僧帽筋の腱の付着部の断裂に留まるところ、平成19年3月22日には、症状が固定し、局部に頑固な神経症状が残るものであり、これは後遺障害等級12級13号に該当。
本件施術と相当因果関係のある損害は1330万円余。
 
主位的請求である不法行為に基づく請求権は消滅時効により消滅。
債務不履行に基づき前記の損害を認めた。

判例時報2350

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