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2017年11月15日 (水)

営業許可を取り消す等の処分の違法を理由とする損害賠償請求権の時効の起算点

東京高裁H28.9.5      
 
<事案>
Xは、家畜のきゅう肥等を原料とした有機肥料の製造及び供給等を目的とする会社であって、一般廃棄物及び産業廃棄物の収集運搬や処分を業として行っていた
平成17年8月22日に営業停止勧告(「本件勧告」)、平成18年7月7日に各種営業許可取消処分(「本件処分」)を受けた。
Xは、本件処分の取消しを求め、平成22年7月8日に本件処分を取り消す旨の判決が確定
⇒Xは、本件勧告及び本件処分の違法を主張し、平成25年7月3日、Y(長野県)を被告として、国賠法1条1項に基づく損害賠償請求訴訟を提起。 
 
<争点>
本件勧告及び本件処分の違法を理由とする損害賠償請求権の時効成立の有無
 
<判断>
①Xは、本件勧告を受けたものの、Yとの間に前提事実や法適用の認識に齟齬があったためこれに従わないでいた
②本件勧告等による損害につき法的措置を検討している旨の内容証明郵便による通知書を送付

Xは、本件勧告の時から、これが不法行為を構成するとの認識の下に損害賠償請求のための準備を進めていたのであり、本件勧告及び本件処分の時から損害及び加害者を認識
本件勧告及び本件処分の翌日からそれぞれ起算して3年間を経過した日をもって消滅時効が完成
 
<解説>
Xは、取消訴訟が継続している限り、国賠訴訟の時効は進行しない旨を主張。
but
国賠訴訟を提起するに際して、行政処分につき取消し又は無効確認の判決を得なければならないものではないことは、判例、学説。 

判例時報2343

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