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2017年10月26日 (木)

継続的売買契約での独占販売の合意の成立(否定)と契約締結段階における信義則上の義務違反(肯定)

東京地裁H28.6.21      
 
<事案>
化粧品の継続的売買について独占販売の合意の成否、契約締結段階における信義則上の義務違反が問題となった事案。 
 
<事実>
X株式会社(代表者はA)は、平成25年7月頃以降、化粧品の販売に関心⇒Y1株式会社(代表者はY2)の従業員C及びY2と、Y1の販売に係る化粧品に関する打合せ、商品の価格、基本契約書等の交渉を行った。 
Y1の販売に係る化粧品は、B株式会社が製造、販売する化粧品であったが、韓国で販売。
Xは、日本で独占販売を希望。
Aは、芸能事務所を経営しており、所属芸能人を使用して商品の販売プロモーションを計画。
Aは、Y2に対し、Bの直営店の閉店、Bの通販サイトへの対応、とりあえず通信販売の半年間の独占契約の希望を述べる等し、Y2は、これを受けてBと交渉
⇒継続的な商品売買の合意(本件基本契約)が成立。
・・・・・。
XはY1に対し、
主位的に、独占販売の豪の成立、合意違反を主張し、債務不履行に基づき、
予備的に、独占販売の合意があると誤信させた等と主張し、不法行為に基づき、
損害賠償を請求。
Y1が反訴として、化粧品の売買に係る未払の売買代金の支払を請求。
さらに、XがY2に対し、独占販売の合意があると誤信させた等と主張し、不法行為に基づき損害賠償を請求(別訴)。

<争点>
①独占販売の合意に係る債務不履行責任の有無
②独占販売に係るY1、Y2の不法行為責任の有無
③損害の有無・額 
 
<判断>
XとY1らの交渉、取引の経過を詳細に認定。
本件基本契約の原案、契約書にはXに独占販売権を認める旨の条項がないこと、
確認書はXとBとの取決事項を確認したものであり、Y1の義務などが記載されていないこと等
⇒XとY1との間の独占販売に関する合意の成立を否定

契約準備段階における誠実交渉、重要な情報提供の信義則上の義務を認め、
②Y1(Y2)がAから独占販売の取引の要望を受け、少なくともインターネット上での独占販売が可能であるとの期待を持たせる等の本件の事情
Y1、Y2がBの直営サイトの存在及び閉鎖の可否につき説明を怠ったことは契約交渉段階における信義則上の義務違反
不法行為責任を肯定

Xの支出に係る費用の一部、弁護士費用の損害を認め、本訴・別訴の請求を一部認容し、反訴請求を認容。

判例時報2341

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