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2017年10月26日 (木)

問題行為を繰り返す学生について、学校当局の進路変更の勧奨等の違法性(否定)

東京地裁H28.7.11      
 
<事案>
XはY(東京都)に対し、違法な登校の拒否、違法な進路変更勧奨等を理由として、国賠法1条1項に基づき慰謝料、転校費用、弁護士費用の損害賠償を請求。
 
<争点>
①教諭らがXの投稿を拒否したか・登校の拒否が違法であるか
②教諭らが進路変更勧奨を行ったか、進路変更勧奨が違法であるか
③教諭らがXに登校できる旨の説明義務を負うか
④損害が認められるか 
 
<判断> 
●①Xの入学以来の問題行動の内容と②A高校の教諭らの対応、③X、その母B、代理人弁護士Cの対応を認定
⇒Xの主張に係る登校の拒否を否定。

●進路変更勧奨については、
教育目的を達成するための自律作用として行われるもので、事実上の措置にすぎず、校長及び教諭の専門的、教育的な判断に委ねられる

学校当局の判断が社会通念上不合理であり、裁量権の範囲を超えていると認められる場合、あるいは、その勧奨が性との意思決定の自由を侵害するような不当な方法で行われた場合には、違法
となる。

本件では、
問題行動を繰り返すXに対して厳しい対応をすることで教育目的を達するために校内の秩序を維持する必要があり、
合理的な裁量権緒範囲を超えた社会通念上不合理な措置であったとはいえず
勧奨を継続したことがXの意思決定の自由を侵害したとまでいうことはできない

違法性を否定し、説明義務に係るXの主張を排斥し、請求を棄却。
 
<解説>
学校教育の現場においては生徒らの様々な問題行動が発生した場合、
校長、教諭らが問題の状況や生徒及び保護者らの意向等を踏まえて教育的な観点から措置を検討し、実施することが求められる。
校長らには、専門的、合理的な判断、合理的な裁量権が認められるべきもの。

判例時報2341

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