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2017年4月25日 (火)

相続税申告を受任した税理士が物納にかかる助言指導をしなかったことについての債務不履行責任(肯定)

名古屋地裁H28.2.26      
 
<事案>
相続税の申告納付を受任した税理士法人が物納に係る助言指導をしなかったことについて債務不履行責任の成否が問題となった事件。 
Xは、相続税申告納付につき十分な説明をしなかった等の善管注意義務違反により、物納ができないと誤信し、物納できたD株を相続開始時の価額よりも低額で売却した差額の損害が生じた
⇒Yに対して債務不履行に基づき6974万9188円の損害賠償を請求
 
<争点>
準委任契約の成立時期、Yの負う注意義務の内容、違反の有無、因果関係の存否、損害額、過失相殺の成否
 
<判断>
EがX宅を訪問した平成20年1月15日に相続税申告の準委任契約が成立。
Yが関係法令、制度を適切に確認、調査の上、委任者において適正な納税を行い、かつ、最も利益となるように申告納付手続を行うべき注意義務、助言指導義務を負っている。 
平成20年8月のD株売却の時点では、納税の方法につき委任者に確認し、必要な助言指導すべき注意義務を負っていたところ、Eが何らの確認もせず、物納の検討を行わなかった注意義務違反がある。

同月のD株売却とYの注意義務違反との間の因果関係を肯定。
株価の差額相当の損害3441万円を認め、Xの過失3割を相殺。

請求を一部認容。

判例時報2321

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