« 「誠実さの欠如」 | トップページ | 売買対象不動産で強盗殺人事件が発生したことを告知しなかった⇒不法行為(肯定) »

2017年4月 8日 (土)

看護師が行った留置針の穿刺行為⇒複合性局所疼痛症候群を発症

静岡地裁H28.3.24      
 
<事案>
Yの設立したA病院において、左前腕に点滴ルート確保のために抹消静脈留置針の穿刺を受けたXが、Yに対し、A病院の看護師が十分な注意を払わずに穿刺行為を行うなどの過失があったと主張し、その結果、複合性局所疼痛症候群(「CRPS」)を発症し、後遺障害を負った⇒不法行為又は債務不履行に基づき、7171万円余の損害賠償請求をした事案。
 
<判断> 
●本件穿刺行為の態様、Xの主訴、治療経過等を詳しく認定し、本件穿刺行為によりXの橈骨神経浅枝が傷害されたと認定、その原因は、B看護師が本件穿刺行為において深く穿刺しないようにする義務を怠ったから。 

●本件穿刺行為により後遺障害としてのCRPSが発症したのか? 
①Xは本件穿刺行為によってこれまで点滴ルート確保の際に感じたことのないような鋭い痛みを感じた
②B看護師はXが痛みを訴えた後に更に留置針を1ないし2㎜勧め、血液の漏出を来たし、少なくとも3㎜程度の大きさの瘤を生じさせ、その瘤を強く圧迫した
③Xは、その際も強い痛みを感じ、それ以降左腕の痛みやしびれを訴えるようになった
④複数の医師が、XのCRPSの原因は本件穿刺行為がトリガーになったと証言
⑤本件手術中にXの身体の左側に多少の圧迫等があったとしてもそれによってCRPSが発症したとまでいうことは困難
⇒Xは、本件穿刺行為によってCRPSに罹患したものと認めるのが相当
 

①Xの後遺症の程度は、「上肢の用を全廃したもの」といえる⇒後遺障害等級5級6級に該当。
②素因減額をするのは相当ではない。

6102万円余の損害賠償請求を認容。

判例時報2319

大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文)HP
 
真の再生のために(事業民事再生・個人再生・多重債務整理・自己破産)用HP(大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文))

|

« 「誠実さの欠如」 | トップページ | 売買対象不動産で強盗殺人事件が発生したことを告知しなかった⇒不法行為(肯定) »

判例」カテゴリの記事

民事」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/132655/65124660

この記事へのトラックバック一覧です: 看護師が行った留置針の穿刺行為⇒複合性局所疼痛症候群を発症:

« 「誠実さの欠如」 | トップページ | 売買対象不動産で強盗殺人事件が発生したことを告知しなかった⇒不法行為(肯定) »