« マンモトーム生検の局所麻酔で、患者の胸腔内まで麻酔針を貫通させ、肺を穿刺し気胸を発症⇒医師の過失を肯定 | トップページ | 「企業の欲と腐敗」 »

2017年4月24日 (月)

大腸内視鏡検査での診断上の過失(否定)

大阪地裁H28.5.17      
 
<事案>
大腸がんに罹患した患者につき、医師が、3年前の大腸内視鏡検査において発見されたポリープをがん化するポリープであると診断しなかったことに過誤があるか否かが問題となった事案。
 
<争点>
医師が、平成18年検査で、本件ポリープががん性のもの又はがん化の危険性の高いものであると認識できたか否か 
 
<判断>
①本件ポリープの大きさは5㎜以上10㎜未満程度であるところ、この程度の大きさをもってがん性のもの又はがん化の危険性の高いものとは判断できず、他の要素も考慮して切除等の当否を検討するのが相当
②本件ポリープの形状は担がん率の高い陥凹型には当たらず、その形状・色調は過形成性ポリープの特徴と概ね符号
③平成18年検査当時、Y病院には拡大内視鏡がなかったのでこれによる表面構造の検査は行われていないが、当時、拡大内視鏡のない病院もまだまだ多かった⇒本件ポリープの表面構造は本件ポリープのがん性又はがん化の危険性を判断する上での考慮要素とはならない
④平成9年検査は平成18年検査の9年も前のことであり重視する考慮要素ではない

医師が本件ポリープを過形成性ポリープ等の非腫瘍性のものであると認識判断したことは医学的にみて合理性がある

Yに責任はなく、Xの請求棄却。

判例時報2321

大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文)HP
真の再生のために(事業民事再生・個人再生・多重債務整理・自己破産)用HP(大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文))

|

« マンモトーム生検の局所麻酔で、患者の胸腔内まで麻酔針を貫通させ、肺を穿刺し気胸を発症⇒医師の過失を肯定 | トップページ | 「企業の欲と腐敗」 »

判例」カテゴリの記事

民事」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/132655/65193243

この記事へのトラックバック一覧です: 大腸内視鏡検査での診断上の過失(否定):

« マンモトーム生検の局所麻酔で、患者の胸腔内まで麻酔針を貫通させ、肺を穿刺し気胸を発症⇒医師の過失を肯定 | トップページ | 「企業の欲と腐敗」 »