政務調査費の支出が適法とされた事案
札幌高裁H28.3.22
<事案>
札幌市に事務所を有する札幌市民オンブズマンであるXが、北海道の道議会における会派又は議員らに対する政務調査費の交付(支出)が道条例に違反する違法なもの⇒Y(知事)に対してその返還請求をするよう求めた
<原審>
会派及び議員らに対する政務調査費の支出は違法⇒会派及び議員らに対し合計1952万円余の返還請求を求める部分の請求を認容
<判断>
会派は、道政懇話会の活動の結果を基に、代表質問を作成し、道政に反映させるほか、意見書を作成し、国会又は関係行政庁に提出
⇒地域の要望把握に主要な役割を担うもの
⇒これに要する費用は、「会派が行う道の事務及び地方行政に関する調査研究並びに調査委託に要する経費」に該当
⇒会派に対する政務調査費の支出は違法な支出とはいえない。
判例時報2312
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