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2017年1月 7日 (土)

司法書士が締結した和解契約が弁護士法72条により無効とされる場合の、依頼者の無効主張と信義則違反(否定)

名古屋高裁金沢支部H27.11.25      
 
<事案>
過払金の返還請求。
債務者が司法書士を代理人として140万円を超える過払金返還債権につき和解契約を締結⇒和解契約の効力等が争点。 

<規定>
弁護士法 第72条(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

<争点>
①Yが利息制限法の制限超過部分の受領につき悪意の受益者か
②本件和解契約が無効か
③Xが無効を主張することが信義則に反するか 

<一審>
一審 公序良俗違反の特段の事情がある場合には当たらず、Xが本件和解契約の無効を主張することは信義則に反して許されない
⇒請求棄却 

<判断>
本件和解契約は、弁護士法72条本文に違反した委任契約に基づき締結無効の瑕疵を帯びる。
同条は公益規定無効主張が信義則違反として封じられることは、これがやむを得ないと認められる特段の事情がある場合に限られる
Xが本件和解契約の約定自体は認識していたとしても、和解金額がYに請求できる過払金額を下回る等、利害得失を理解していなかったこと等⇒Xが和解無効を主張することが信義則に反し許されないと解することはできない
 
<解説>
非弁護士の締結した契約と弁護士法72条違反について、民法90条を介して無効とする最高裁昭和38.6.13。 

判例時報2310

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