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2017年1月10日 (火)

女性アイドルの男性ファンとの交際と不法行為責任・債務不履行責任(肯定)

東京地裁H27.9.18      
 
<事案>
芸能プロダクションに所属していた女性アイドルが男性ファンと交際等⇒芸能プロダクション、共同運営業者が、アイドルとその父親に対して損害賠償責任を追及。 
Y1(平成9年生まれ)は、平成25年3月、X1と専属契約を締結。
本件契約にはファンとの親密な交流・交際等が発覚した場合には、Y1に損害賠償を請求できる旨の規定。
but異性交遊が発覚
⇒Aグループを解散

X1、X2はY1に対して、債務不履行、不法行為に基づき
Y1の父Y2に対して、民法714条1項に基づき
関連商品、レッスン等の費用の損害賠償を請求。
 
<規定>
民法 第714条(責任無能力者の監督義務者等の責任)
前二条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は、その責任無能力者が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、監督義務者がその義務を怠らなかったとき、又はその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
 
<判断>
請求を一部認容。
 
①Y1が本件契約、規約の交際禁止を認識しており、交際禁止条項の効力を認めた上、Y1の交際がファンやX1らに発覚したことが交際禁止条項に当たる
②異性とホテルに行った行為自体が直ちに違法な行為とはならないものの、アイドルとして活動していたY1は、異性との交際が発覚するなどすれば、Aグループの活動に営業が生じ、X1らに損害が生じうることは容易に認識可能であった。

不法行為を構成することは明らかであるとし、Y1の債務不履行責任及び不法行為責任を肯定。
損害としてX1らの主張に係る費用を損害と認めた(信用毀損に係る損害の主張は排斥)。

交際と損害との因果関係について、
①アイドル、芸能プロダクションにとってアイドルの交際が発覚することは、アイドル、プロダクションに多大な社会的イメージの悪化をもたらし、これを避ける必要性が相当に高いこと
②本件では写真が一部のファンに流出し、さらに流出するなどして交際が広く世間に発覚し、X1らの社会的イメージが悪化する蓋然性が高かったこと等
X1らがAグループの早期解散を決めたことに一定の合理性があるとして、相当因果関係の存在を肯定
過失相殺を40%認めて、X1、X2の各損害を算定。

Y1の責任能力を認めて、Y2が民法714条1項の監督義務者であることを否定。

判例時報2310

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