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2016年12月13日 (火)

妻でない女性との間に子が出生⇒婚姻費用の分担額減額(肯定)

名古屋高裁H28.2.19      
 
<事案>
夫であるA(抗告人)が、婚姻費用の分担額を定めた調停の成立後、交際していた2人の女性との間に合計3人の子が出生⇒妻であるB(相手方)に対する、前件調停によって定められた婚姻費用の分担額の減額を求めた事案。
 
<原審>
AがBと同居していた頃から不貞行為をしており、そのため相手方が心身の不調を訴えたにもかかわらず、前記不貞行為の相手とは別のFという女性と不貞行為をしてGをもうけて認知し、更にその後交際したHという女性との間にI及びJ(双子)をもうけて胎児認知。

G、I及びJへの扶養義務を果たすためにBへの婚姻費用の減額を認めることは、Aの不貞行為を助長・追認するも同然。
⇒Aの申立てを却下。
   
Aは、憲法14条1項の平等原則に反するなどと主張して即時抗告。
 
<判断>
前件調停後、AがG、I及びJに対する扶養義務を負うに至ったことについて、前件調停の際に予想し得た事情等ではなく、婚姻費用の分担額を減額すべき事情の変更に該当する⇒標準算定方式に依拠して、G,I及びJへの養育費を考慮したAの負担する婚姻費用額を算定し、婚姻費用額を減額。 
 
<解説>
夫が妻以外の女性との間の子を認知した場合、夫は認知した子に対して扶養義務を負うこととなる。

認知された故への扶養義務を考慮することなく妻に対する婚姻費用分担額を定めると、結局、認知された子が十分な扶養を受けることができなくなり、その福祉を害する結果になる⇒調停成立後、婚姻費用の分担義務者であるAに、新たな認知した子であるG、I及びJに対する扶養義務が生じた場合は、婚姻費用の分担額を減額すべき事情の変更に該当すると考えるべき。 

判例時報2307

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