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2016年10月22日 (土)

(当時の)内閣総理大臣の対応を批判した野党国会議員によるメールマガジンの記事と名誉毀損の不法行為(否定)

東京地裁H27.12.3      
 
<事案>
東日本大震災後発生した原子力発電所事故当時の内閣総理大臣の対応を批判した野党の国会議員(その後の政権交代により、内閣総理大臣に就任)のメールマガジンの記事につき名誉毀損の不法行為責任が問題となった事案。 
 
<争点>
①社会的評価の低下の有無
②真実性又は相当性の抗弁の成否
③本件記事掲載継続による不法行為の成否
④損害額
⑤謝罪広告の当否 
 
<判断>
本件記事はXの本件事故の対応を批判し、政治的責任を追及したものであるが、その内容はXの内閣総理大臣の資質に疑問を抱かせるものXの社会的評価を低下させるもの。
政治論争である等のYの主張を排斥。 
 
本件記事の公共性、公益性を認め、真実性については、Xには東京電力において開始した海水注入を中断させかねない振る舞いがあり、海水注入に関する本件記事は重要な部分で真実であった。 
 
論評の相当性も認め名誉毀損に係る不法行為を否定

バックナンバーとして本件記事の掲載を継続したことについては、本件記事の重要部分が真実であるとしてバックナンバーに掲載されたにすぎない
⇒不法行為を否定。
 
<解説>
本判決が社会的評価の低下を認めた判断については、事柄の本質が政治論争であることに照らすと、今後の議論が残る。 

判例時報2303

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