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2016年7月26日 (火)

Yの配当額についてX等が配当異議⇒配当表記載の根抵当権者の配当額に相当する金額が供託⇒その後配当の場合の、当該供託金の充当方法

最高裁H27.10.27      

<事案>
担保不動産競売における配当表(本件配当表)について、債務者兼所有者であるXが、根抵当権者であるYの債権額を争って提起した配当異議の訴え。
本件の競売手続に先立ち、別の不動産について、本件各貸金債権を被担保債権とするYの根抵当権に基づく担保不動産競売の手続(前件競売)が終了。
前件競売手続において、平成22年2月4日の配当期日(前件配当期日)に作成された配当表(前件配当表)記載のYの配当額につきX等が配当異議の訴えを提起⇒Yの配当額は供託。
その後、同配当異議の訴訟について平成23年1月12日にY勝訴の判決が確定し、上記の供託の事由が消滅⇒その供託金(本件供託金)につき配当の実施として支払委託がされ、Yは、同年2月3日、供託所から、本件供託金及び供託利息の払渡しを受けた。

Xは、前件競売手続におけるYの配当金は、前件配当期日における前件配当表記載の利息、損害金及び元金に法定充当がされると主張したのに対し、Yは、前件競売手続におけるYの配当金は、本件供託金の払渡しがされた時点における本件各貸金債権に法定充当がされると主張して争った。
 
<判断>
担保不動産競売の手続における配当表記載の根抵当権者の配当額について配当異議の訴えが提起されたためにその配当額に相当する金銭が供託され、その後、当該根抵当権者が上記訴えに係る訴訟において勝訴したことにより、当該根抵当権者に対し上記配当表記載のとおりに配当がされる場合には、当該供託金は、その支払委託がされた時点における被担保政権に民法489条から491条までの規定に従った充当がされる
 
<解説>
本件では、担保不動産競売の手続における根抵当権者への配当金が、被担保債権について生ずる遅延損害金のうちどの範囲のものに充当されるかが問題となったもの。 
配当は、少なくとも弁済に準ずるものとして、必要に応じて弁済に関する規定が適用されるという理解が一般的であり、判例も、不動産競売手続における担保権者への配当金について、民法の弁済に関する法定充当の規定(民法489条~491条)に従って充当されるべきものとしている(最高裁昭和62.12.18)。

本判決は、本件のような場合には、執行裁判所による配当手続は支払委託によって終了することから、支払委託の時点における被担保債権に供託金が法定充当され、その限度で被担保債権が消滅すると見たものと考えられる。

判例時報2294

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