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2016年6月 5日 (日)

大学の入試委員会の委員長の入試ミスに対する減給1割1か月の懲戒処分(有効)

札幌高裁H27.10.2    
 
<事案>
入試ミスあり⇒入試委員会の委員長であったXが、入試ミスがあったこと等を懲戒事由として、Yから減給1割1か月(5万8520円)の懲戒処分(Yは労働審判事件で制裁の1階の額は平均賃金の1日の半額を超えてはならない(労基法91条前段)との指摘を受け、Xに対し前記減額分のうち2万4603円を支払った。)
 
<規定>
労基法 第91条(制裁規定の制限)
就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない
 
<判断>
Xは、入試委員会の総括責任者の立場にあり、本件文科省通知で留意事項とされていた入試開始後における試験問題の点検を、ガイドラインなどに定めて実施することが容易であったのにこれを怠り、また、出題者が作成したチェック表のチェックがなかった項目について、出題者と第三者点検者に確認して注意喚起するなどの、初歩的かつ重要であり、容易に実施できることを怠った
 
本件ミスそのものの責任は主に出題者にあるとしても、Xの地位や職務懈怠の内容に照らせば、その責任は問題作成者よりも軽いとはいえず、したがって、減給1割1か月の懲戒処分は、X以外に懲戒処分を受けたものが戒告であることとの均衡に照らしても、重すぎるとはいえず、有効である。

判例時報2286

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