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2015年12月20日 (日)

いわゆる位置指定道路の通行を妨害された者の敷地所有者に対する妨害行為の排除及び被告の妨害行為の禁止を認めた事例

大阪高裁H26.12.19   

いわゆる位置指定道路の通行を妨害された者の敷地所有者に対する妨害行為の排除及び被告の妨害行為の禁止を認めた事例 
 
<事案>
Xは、本件通路に接する場所に店舗を設け、長年氷雪販売業を営んでいた先代の事業を引き継ぎ、本件通路において貨物自動車で氷を搬入、搬出の為に使用することによって営業を営んでいた。

Yが本件通路上に車止めブロック、自動販売機などの本件工作物等を設置したことによって通行を妨害
⇒Yに対し、人格的権利に基づく妨害排除請求権及び同予防請求に基づき本件工作物の撤去と通行妨害予防を求めた。
   
<規定>
建築基準法 第42条(道路の定義)
2 この章の規定が適用されるに至つた際現に建築物が立ち並んでいる幅員四メートル未満の道で、特定行政庁の指定したものは、前項の規定にかかわらず、同項の道路とみなし、その中心線からの水平距離二メートル(前項の規定により指定された区域内においては、三メートル(特定行政庁が周囲の状況により避難及び通行の安全上支障がないと認める場合は、二メートル)。以下この項及び次項において同じ。)の線をその道路の境界線とみなす。ただし、当該道がその中心線からの水平距離二メートル未満でがけ地、川、線路敷地その他これらに類するものに沿う場合においては、当該がけ地等の道の側の境界線及びその境界線から道の側に水平距離四メートルの線をその道路の境界線とみなす。
 
<判断>
いわゆる2項道路の通行妨害と妨害排除請求権に関する最高裁判決を前提とした上、Xが本件通路を貨物自動車等で通行する営業上の利益を有するところ、その利益はXの日常生活上不可欠なものといえ、他方、Yは、Xの通行利益を上回る著しい損害を被るとは認められない

Xの本訴請求を認容。 
 
<解説>
建築基準法42条2項所定の道路については、通行権争いで問題となることが多い。 

下級審裁判例では、通行の自由権(人格権)を認め、人格権に基づく妨害排除請求を認めるものが多数を占めていたところ、
最高裁H9.12.18は、いわゆる2項道路の通行権を妨害された者は、敷地所有者に対して妨害行為の排除を請求することができることを明らかにし、かつ、請求を認容できる場合の要件を示した。

判例時報2272

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