交渉のポイント
(敵対する)訴訟をやっていると交渉のポイントを忘れがちになるので、再確認。
●1.「人」と「問題」を切り離す
「(感情を持つ)人」の問題を解決する必要。
「敵意」ではなく「信頼関係」にする。
そのためには、相手の考えを理解する必要(←争いは「事実」ではなく「頭の中」にある)。
相手の考えを「理解」することは、「同意」することとは違う。
人は、不平を詳しく話すという単純なプロセスを通じて、精神的に解放される。
(こちらが)聞いていることを相手に知らせる。
相手を「問題を解決するパートナー」にする。
①正確な認識、②明快なコミュニケーション、③制御された感情、④前向きの目的的態度に基づいた関係に転換する。
●2.「立場」でなく「利益」に集中する
問題は「立場」ではなく、その背後にある「利益」。
「利益」は隠れている⇒それを認識する必要。
利益は単一ではなく、多くの利益が存在する。
「対立する利益」と「共通する利益」がある。
「相手の利益」も解決すべき問題である。
問題に対応するのと同じ強さで、相手を積極的に支持する。
内面の心的葛藤は、矛盾を嫌い、葛藤を減少させる行動をする。
●3.「相互のために利益となる」選択肢を作り出す
パイを広げる。
オプションを造りだす。
「判断」は「創造力」の障害となる⇒「選択肢の創造」と「判断」を分ける。
多くの異なるアイデアから選択する。
様々な視点から物事を見る。
レベルが異なる選択肢(「実体」と「手続」、「最終」と「暫定」)を考える。
「合意の範囲」を変えることもある。
具体と抽象を行き来する。
①「具体的」問題⇒②「抽象的」診断⇒③「抽象的」処方⇒④「具体的」提案
「共通利益」に着目⇒共通のゴールの追及
「異なる利益」を結びつける⇒双方の希望が異なる場合、双方が満足する合意が可能。
「信念」の相違
「時間に対する価値」の相違
「見通し」の相違
「リスクについての認識」の相違
等
~双方が満足する合意につながる。
相手の決断を容易にすることが大切。
●4.客観的基準に執着する(合理的理由がない限り屈しない)
「原理」「合理性」に基づく解決。
問題関係のための客観的基準を議論。
複数の基準があり得る。
当事者の意思から独立で、正当で、実用的である必要。
「適用の相互性」の視点。
大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文)HP
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