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2014年4月10日 (木)

法律関係者主導の改革が失敗する理由

今朝(平成26年4月10日)の日経新聞の「経営学はいま 不確実な事業こそ利益を生む」で京都大学の武石教授は、X線装置で先行できた富士フィルム、コンパクトな合成洗剤で先行できた花王、電池交換不要のクオーツ時計で先行できたセイコーエプソンの事例をあげ、次のように指摘される。

①事業化投資における最大の問題は投資に見合う成果が得られるかどうかが事前にわからないことにある。
②イノベーションで先行する企業は確実な見通しがない中でも投資を決断するが、そのような決断は、しばしば、多くの賛同者を得られる客観的な判断ではなく、少数による固有の判断による。
③合意を容易に得られない投資案件について、少数の関係者が固有の判断で実行するからこそ先行企業になれる。

他社との違いを不可欠の要素ととする経営判断は、少数(例えば、アップルはジョブズ1人)で決定されるのであり、常識的な役員はそのブレーキになる。事前に予想収益を証明しろなどと求める社外取締役がいたりしたら、事業化投資などできないだろう。法律関係者が主導する社外取締役を強制する方向性は、経営学の知見と整合しない点に、根本的な問題がある。

需要と供給という基本的な経済原理を理解しないでなされた司法改革(法曹増員)は、ものの見事に失敗した。

法律は「手段」なのだから、制度改革においては、法律関係者の役割は、本来「事務方」であり「裏方」。それが主導で改革するから、失敗する。

法学部人気が落ちて、偏差値序列のトップに君臨していた法学部の権威が落ちたことが、司法改革の最大の功績なのかもしれない。

大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文)HP
 
真の再生のために(事業民事再生・個人再生・多重債務整理・自己破産)用HP(大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文))

 

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