無作為に行動せよ・・・ミックス戦略① ゲーム理論(9)
1.機智の戦い
サッカーのPK:
一定のシステムなりパターンなりに従って行動すると相手につけ込まれる
⇒常に無作為に行動することにより、相手に自分の行動を読まれないようにしなければならない。(ミックス戦略)
誰かからゲームや取引をもちかけられたときは「私の知らないことを相手が知っているのではないか」と常に考えるようにしなければならない。
2.サッカーのPK対決
双方とも自分の行動をぎりぎりまで相手に知られないよう細心の注意を払う⇒同時行動ゲームの様相を呈する。
このゲームにはナッシュ均衡が存在しない。
⇒自分の行動を無作為に選ぶことがきわめて重要になってくる。
元々の戦略(PKの例でいえば、行動をミックスさせずに常に右なり左なりを選択する戦略)を「純粋戦略」と呼ぶ。
2つのプレーヤーの利害が完全に対立。
「ゼロサムゲーム」
キーパーの利得(シュート阻止率)は常に、100からキッカーの利得(シュート成功率)を差し引いた数字。
ゲーム理論で取り上げるゲーム全般を見ると、プレーヤーの利害が完全に対立するゲームは珍しい。
経済学上のゲームでは、全員が勝者になる可能性がある。
囚人のジレンマのゲームでは、全員が敗者になる可能性がある。
キッカーにとって好ましいミックス比率に近づける程、キーパーが左を選んだ場合のPK成功率と右を選んだ場合の成功率の差が小さくなってくる。
ミックス戦略の狙いは、相手につけ込まれる余地をなくすこと。⇒相手がどういうい行動をを選択しても成功率が変わらないようにするこが目的。
3.最小最大の定理
ルール5:相手と利害が完全に対立するゲーム(ゼロサムゲーム)において、自分の行動を相手に事前に知られると不利になる場合は、選択可能な純粋戦略から無作為に戦略を選んで行動すべき。この際、相手が特定の純粋戦略を取ることによって有利にならないように自分の行動をミックスしなくてはならない。つまり、相手がどのような戦略を選択しても平均の利得が同じになるようにする必要がある。
4.じゃんけんの戦略
3つの純粋戦略をもつ同時行動ゲーム。
5.実験の被験者の行動
6.無作為に行動する方法
コインを投げて30回続けて表が出た後でも、その次に表がでる確率は2分の1。
but
世界じゃんけん選手権の出場者が用いる戦略の土台にあるのは、この類の過ち(ずっと表がでたら次は裏がでると思う。)をしばしば犯すことを前提につけこもうとするもの。
こちらが最善のミックス比率で行動しない⇒相手も最善のミックス比率を用いる理由がなくなる。
(左にばかり蹴る⇒相手は左を守ればいい。)
自分にとって最善のミックス比率でプレーすべきなのは、相手に最善のミックス比率で行動させるために必要だから。
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