公的機関不振の原因 ドラッカー(9)
★メモ
公的機関に欠けていいるものは「成果」
企業:顧客の満足が成果と業績を保証。
公的機関/企業内サービス部門:予算によって運営⇒成果とはより多くの予算獲得。
予算は、その性格からして、貢献ではなく目論見に関わる。
予算型組織
・ 予算を使い切らなければ、次の年度に減らされる。⇒効率やコスト管理は美徳ではない。
・ 関係当事者間の対立回避⇒「我々の事業は何か」との問いを回避
・ 予算に依存⇒優先順位をつけられない⇒陳腐化したものを廃棄できない。
・ 顧客によるテストを受けない。
⇒今日、あらゆるサービス機関が守るべき原則は「現在行っていることは、かなり近いうちに廃棄すべきものである」。
人は報われ方に応じて行動⇒予算型組織も、その支払の受け方のゆえに、貢献ではなく「予算を生み出すもの」こそ成果であり業績であると誤解する。
予算への依拠が好ましい例
・ 軍(シビリアン・コントロールと軍事費の予算化は、「戦争の自由企業」をなくすためのもの。」)
・企業内サービス部門。
・企業内研究所
予算で支払を受けることは、それが必要であり、望ましくとも、誤った方向づけにならざるを得ない。
butそれを少なくし、対策を講じてかなりの程度中和することはできる。
★
●3つの誤解
公的機関不振についての3つの誤解
① 企業のようにマネジメントしていない(=企業と同じようにマネジメントすれば成果をあげられる。)
vs.
公的機関に欠けているものは、「成果」であって「効率」ではない。
公的機関の問題は、なすべきことをしていないところにある。
② 人材がいない
vs.企業の人間が公的機関のマネジメントに任命されたとき、官僚よりうまくやれると信ずべき理由は無い。彼らがただちに官僚になる。
③ 公的機関の「目的」と「成果」が具体的でない
vs.
事業の定義は、企業の場合も、抽象的ならざるをえない。
「一般家庭のためのバイヤーになる」(シアーズ・ローバック)「階層を破壊する。」(マークス・アンド・スペンサー)
目的や成果は具体化(測定可能化)できる。
ex.学校の「全人格の発達」→「若い人を惹きつける」「小学3年までに本を読めるようにする」
●公的機関と企業は何が違うか
基本的違いは支払の受け方にある。
企業:顧客が欲しているもの、代価を払う気のあるものを生み出したときにのみ支払いを受ける。
顧客の満足が成果と業績を保証。
公的機関/企業内サービス部門:
予算によって運営される⇒成果とはより多くの予算獲得。
予算は、その性格からして、貢献ではなく目論見に関わる。
●成果をあげるなかれ
予算型組織
・ 効率やコスト管理は美徳ではない。予算を使い切らなければ、次の年度に減らされる。
・ 関係当事者間の対立回避⇒「我々の事業は何か」との問いを回避
・ 予算に依存⇒優先順位をつけられない⇒陳腐化したものの廃棄を難しくする⇒非生産的な仕事に関わりをもつ者を多く抱える。
・ 顧客によるテストを受けない。「既に行っていることは高潔であり、公益に合致するに決まっている」
⇒
今日、あらゆるサービス機関が守るべき原則は「現在行っていることは、かなり近いうちに廃棄すべきものである」。
人は報われ方に応じて行動する。⇒予算型組織も、その支払の受け方のゆえに、貢献ではなく「予算を生み出すもの」こそ成果であり業績であると誤解する。
予算への依拠が好ましい例
・ 軍(シビリアン・コントロールと軍事費の予算化は、「戦争の自由企業」をなくすためのもの。」)
公的機関と同じように、企業内サービス部門も予算に頼らざるを得ない。
企業内研究所にとっては、予算こそ唯一の望ましい資金源。
but
予算で支払を受けることは、それが必要であり、望ましくとも、誤った方向づけにならざるを得ない。
それを少なくし、対策を講じてかなりの程度中和することはできる。
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