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2013年8月17日 (土)

規模のマネジメント ドラッカー(42)

●規模と複雑さ
組織の拡大⇒中身の大部分が外部環境から遠ざかる⇒組織の生命に不可欠な栄養素を供給すべき内部機関が複雑になる

●規模と戦略
小さな組織は、大きな組織にはできないことができる。
小さな組織~小さいだけでなく単純反応が早く機敏資源を重点的に投入できる。
産業別、市場別に、「最小規模の限界」と「最大規模の限界」が存在。

●規模とは何か
規模の適切さを示す1つの基準:
小企業:社長は中心的な成果に責任を持つ者(中心的な人間は12人~15人を超えない)が誰かわかる。
中企業:社長は重要な人間全員(中心的な人間は40人~50人)を識別できない→そのため3~4人の人間が必要。
大企業:組織図等を見ないと決定的に重要な人間が誰でありどこにいるかがわからない。

●小企業のマネジメント
① 小企業は大企業とは択一的ではなく、補完的な存在。(×小企業は大企業に飲み込まれる。)

② 本社スタッフは必要ないし、込み入った手続きや手法も必要ない。
but大企業以上に組織的かつ体系的なマネジメントを必要とする。

③ 際立った存在となるための戦略を必要とし、ニッチを見つけなくてはならない
←限界的な存在にされる危険が常にある。

実際、ほとんどの小企業は戦略を持たず、機会中心でなく問題中心⇒問題に追われて日を送る⇒その多くが成功できない。

小企業のマネジメントに必要なこと
常に「我々の事業は何か、何であるべきか」を問い、答える
トップマネジメントの役割を組織化する。

●中企業のマネジメント
多くの点で理想的な規模。
① 大企業と小企業双方の利点に恵まれる。
② 誰もがお互いを知っており、容易に協力できる(チームワーク)。
③ 誰もが、自らの仕事が何であり、期待されている貢献が何であるかを知っている。
④ 資源は十分ある⇒基本的な活動を継続することも、卓越性が必要な分野で他に秀でることもできる。
⑤ 規模の経済を手にするだけの大きさもある。
⑥ マネジメントすることが最も容易な規模。

中企業とは特定の重要な分野においてリーダー的な地位にある企業。
持てる資源の全てをあげて、成功の基盤となっている分野を確保し、そうでない分野では、抑制と禁欲が要求される。

●大企業のマネジメント
① フォーマルな組織構造を適切につくりあげる。
② 組織構造は明快でなければならない。
③ 全員が目標、優先順位、戦略を知らなければならない。
④ 組織内における自らの位置と、他の人間との関係を知らなければならない。

原則として、成功しても中ぐらいの事業にさえ育ちそうにないものは手を出さない。
←大企業は機動性を欠き、小さな事業に必要な感覚がない(→まちがった決定を行う。)
but革新を行うには冒険的な事業には手をつけなければならない
新しいものは、常に小さなものから始まる

●己を知る
多くの企業は、適切な規模を知らず、また規模にふさわしい戦略や構造についてはさらに知らない。
・ 多くの小企業が、成果と業績に関係のない分野で、費用のかかるスタッフを抱える。
・ 多くの中企業が、あまり意味のない活動、製品、市場に資源を投入。

企業は自らの規模を知ると同時に、その規模が適切か不適切かを知らなければならない。

●不適切な規模
×小鉄鋼会社
×大規模出版社
×中規模国内航空

不適切さの徴候
・ 肥大化した分野、活動、機能がある。
・ 著しい努力や多額の費用も必要としながら、成果をあげられない分野がある。

●不適切な規模への対策
3つの戦略

事業の性格を変え、何らかの特徴を身につける・・実りは大きいが実行困難
(不適切な規模の組織は、存続と繁栄に必要なニッチを持たない企業。)

事業の質的な変化の検討に当たっては
「成功の見込みはどのくらいか」
「成功は答えになるか、事態を悪化させるだけか、真に永続的な特徴を与えてくれるか」
を問う必要。

ex.アメリカンモーターズのコンパクトカー発表⇒利益⇒butビッグスリーの設計・技術能力・生産設備・ディーラー網に適していた⇒一時的勝利に終わる

② 合併と買収・・それほど危険でない
規模の不適切さは、合併と買収の検討が必要となる数少ないケース。①

量を狙わない(不適切な基盤の上に量を加えることは、さらに問題を求めること。)。
手持ちのものと合わせて完全な全体となるような相手を見つける=逆の理由で規模の不適切さに悩んでいる企業を見つける。

規模の不適切さの原因を知る⇒原因を知り適切な組み合わせを実現するなら、問題の解決は急速かつ完璧となる。

③ 売却、切り捨て、縮小
マネジメントにとって好ましくない戦略butあらゆる点で最も成功しやすい戦略。
可能なときには常に採用すべき戦略

リーダー的地位という強固で安定した基盤から多くの分野へ進出した末に規模の不適切さに悩んでいるのであれば、この戦略を採用すべき。

規模の「大きさ」ではなくその「適切さ」が成功や成果の指標。

●最大規模と最適規模
それ以上大きくなると成果をあげる能力が低下するという「最適規模」が存在。
「最適規模」は「最大規模」よりかなり下にある。
このような企業は自らを分割すべき。

●規模と地域社会
規模についての最大の問題は、組織の内部にも、マネジメントの限界にあるのでもない。
最大の問題は、地域社会に比較して大きすぎること
・ 地域社会との関係で行動の自由が制約されるため、必要な意思決定ができない。
・ 地域社会に対する懸念から、自らとその事業にとって害を与えることが明らかなことを行わなくてはならない。

企業の不適切さは、トップマネジメントの直面する問題のうちもっとも困難。
解決には、勇気、真摯さ、熱意、行動を必要とする。

大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文)HP
 
真の再生のために(事業民事再生・個人再生・多重債務整理・自己破産)用HP(大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文))

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