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2013年8月15日 (木)

組織の基本単位 ドラッカー(34)

★メモ
●4つの課題
組織の研究が始まって以来、答えなければならない問題:
① 何を組織の単位とするか
② 何を一緒にするか。何を分離するか。
③ いかなる大きさと形にするか。
④ いかなる位置づけを行い、いかなる関係を持たせるか。

●活動分析
まず関心を向けるべきは、組織の目標の達成と組織の戦略に欠くことのできない活動(基本活動)に対して。
この基本活動こそ、まず識別し、規定し、組織し、中心に据えるべきもの。

目標と戦略からスタートした基本活動についての活動分析だけが、組織が真に必要とする組織構造を教える
戦略の変更⇒基本活動についての新たな分析⇒それら基本活動に対応する組織構造の採用(逆にいえば、戦略の変更なしに行う組織改革は間違い。) 。

●貢献分析
貢献の種類によって分類。
企業内の活動は、貢献の種類によって大きく4つに分類できる。

(1) 成果活動:①収入活動(ex.マーケティングとイノベーション、財務活動)、②成果貢献活動(ex.製造、求人、教育訓練、購買、輸送、エンジニアリング、労務)、③情報活動
組織全体の成果に直接あるいは間接の関わりを持つ測定可能な成果を生む活動。

(2) 支援活動:①良識活動(ex.基準を設定、ビジョンを描く)、②伝統的なスタッフ活動(ex.助言活動、教育活動)、③各種の渉外活動(ex.法律スタッフ、特許部)
必要不可欠であるが、自らは成果を生むことなく、アウトプットが他の組織単位によって利用されて、初めて成果を生む活動。

(3) 家事活動(ex.健康管理、清掃、食堂、年金や退職基金の管理、政府指定の記録類の管理等)
組織全体の成果とは間接的にも関わりのない活動。付随的活動。

(4) トップ活動

同一の貢献を果たす活動は、技術的な専門分野のいかんにかかわらず、同一の部門にまとめ、同一のマネジャーの下に置く(同一の貢献を果たさない活動を一緒にしてはならない。) 。

●決定分析
「いかなる種類の意思決定」「いかなるレベルで行う」「いかなる活動がそれらの意思決定によって影響を受けるか」「いかなる部門のマネジャーが、いかなる意思決定に参加し、相談を受け、あるいは意思決定の結果を知らなければならないか。」⇒組織における仕事の位置付けを左右。

意思決定を4つの観点から分類する必要
影響する時間の長さによる分類:
他の部門や他の分野、あるいは組織全体に与える影響の度合いによる分類:
考慮に入れるべき定性的要素の数による分類
問題が繰り返し出てくるか、まれにしか出てこないかによる分類

意思決定の原則
可能な限り低いレベル、行動に近いところで行う。
② それによって影響を受ける活動全体を見通せるだけの高いレベルで行う。
⇒意思決定に参画すべき者や、その結果を知らされるべき者の範囲が明らかになる。

●関係分析
活動相互間の関係の分析⇒組織単位の位置付けを決定できる。
「どこの誰と協力して働かなければならないか」
「どこの誰に対して、いかなる種類の貢献を行わなければならないか。」
「どこの誰から、いかなる種類の貢献を受けることができるか。」

① 活動間の関係を最小限、重要な意味あるものだけに絞る。
② 関係分析による活動の位置付けは決定分析による活動の位置付けに優先する。

●4つの課題
組織の研究が始まって以来、答えなければならない問題:
何を組織の単位とするか
何を一緒にするか。何を分離するか。
③ いかなる大きさと形にするか。
④ いかなる位置づけを行い、いかなる関係を持たせるか。

●活動分析
知らなければならないのは、組織の基本活動。

① 組織構造の設計は「組織の目的を達成するには、いかなる分野において卓越性が必要か」との問いに答えることから始まる。

②同時に 「いかなる分野において成果があがらないとき、致命的な損害を被るか。いかなる分野に最大の弱点を見るか」との問いに答えることも必要。

③最後に 「本当に重要な価値は何か」との問いに応えることも必要。
ex.製品や工程の安全性。品質。ディーラーのサービス。
それに必要な活動について組織的な裏づけを行わなければならない。

それらの基本活動が、組織の基本単位となる。
まず関心を向けるべきは、組織の目標の達成と組織の戦略に欠くことのできない活動に対して。
この基本活動こそ、まず識別し、規定し、組織し、中心に据えるべきもの。

目標と戦略からスタートした基本活動についての活動分析だけが、組織が真に必要とする組織構造を教える。
戦略の変更⇒基本活動についての新たな分析⇒それら基本活動に対応する組織構造の採用(逆にいえば、戦略の変更なしに行う組織改革は間違い。) 。

●貢献分析
「どの活動を一緒にするか、それとも分離するか」
A:工務と商務⇒B:ライン(現業)とスタッフ(非現業)⇒C:職能による分類(アンリ・フェヨール)「職能」を関連技能の集まりとして狭く定義。

D:貢献の種類によって分類
企業内の活動は、貢献の種類によって大きく4つに分類できる。

① 成果活動:
組織全体の成果に直接あるいは間接の関わりを持つ測定可能な成果を生む活動。

② 支援活動:
必要不可欠であるが、自らは成果を生むことなく、アウトプットが他の組織単位によって利用されて、初めて成果を生む活動。

③ 家事活動:
組織全体の成果とは間接的にも関わりのない活動。付随的活動。

④ トップ活動

◎成果活動
直接収入をもたらす収入活動
(ex.病院や学校の公的機関の場合、治療や学習を生み出す活動。マーケティングとイノベーションの活動。財務活動(資金の調達や管理))

② 成果貢献活動:
自らは収入を生み出さないが、企業全体の成果や主要な部分の成果に直接かかわりを持つ活動。(ex.典型が製造。求人活動、教育訓練、購買、輸送、エンジニアリング、労務)

③ 情報活動:
組織内のあらゆる者が必要とするアウトプットを生むが、それだけではいかなる収入も生み出さない。

◎支援活動
自らはいかなる種類の成果も生まず、他の活動に対してインプットとなる活動。

① 良識活動:
組織にとって卓越することが必須とされている分野において、基準を設定しビジョンを描く活動。
いかなる組織といえども、ビジョン、価値、基準、監査を必要とする。

マネジャーの中で尊敬されている者が行うべき仕事。
(いかなる分野の専門家の仕事でもない。)

企業の成功と存続に中心的かつ致命的な意味を持つ限られた分野(人事、マーケティング、環境に対する影響、社会的責任に関わる問題、地域社会との関係、イノベーション)においてのみ行われる。

組織が行うべきことで行っていないことを知るための活動
日々の現実に対し、理想をもって戦うことであり、安易なものを排し、人気のないものを擁護すること。

② 伝統的なスタッフ活動:
助言活動教育活動が属する。

その果たすべき貢献は、他の活動に対していかなる貢献をなすべきか。

極力小さくしなければならない。
基本活動についてのみ設けなければならない。
秘訣は重点主義。

他の人に手柄を立てさせることを欲する気質が必要。
自らは手を出さず、人が学びとるまで待つ。

成長の過程において一時的に就くべき仕事。

権限なしに効果をあげる能力を身につけるうえで優れた訓練となり経験となる。
トップになる者にとおっては必ず持つべき経験であるが、一定の期間を超えてはならない経験。

③ 各種の渉外活動
法律スタッフ特許部の活動等。

◎家事活動
健康管理、清掃、食堂、年金や退職基金の管理、政府指定の記録類の管理等
直接成果に貢献するものではないが、組織に害を与え得る活動。
(←法的な義務、働く人たちの勤労意欲、社会的責任に関わる活動)

組織全体の成果と間接的にさえ関連をもたないところに生じる。

それぞれの活動の位置づけを規定するのは、貢献の種類。
果たすべき貢献の種類の違う活動は、それぞれ別個に扱わなければならない。

同一の貢献を果たす活動は、技術的な専門分野のいかんにかかわらず、同一の部門にまとめ、同一のマネジャーの下に置く(同一の貢献を果たさない活動を一緒にしてはならない。) 。

●決定分析
「成果を手にするには、いかなる種類の意思決定が必要か。」「意思決定をいかなるレベルで行うか。」「いかなる活動がそれらの意思決定によって影響を受けるか。」「いかなる部門のマネジャーが、いかなる意思決定に参加し、相談を受け、あるいは意思決定の結果を知らなければならないか。」⇒組織における仕事の位置付けを左右。

意思決定を4つの観点から分類する必要
影響する時間の長さによる分類:
その意思決定によって、将来どの程度の期間にわたって行動を束縛されるか。どの程度すみやかに修正できるか。

ex.シアーズの買付け担当者は金額に制限が無いが、ある商品の取扱いの開始/中止については総責任者(シアーズのナンバー2か3)の承認が必要。

他の部門や他の分野、あるいは組織全体に与える影響の度合いによる分類:
影響が部門内にとどまる意思決定⇒低いレベルで行う
他の部門に影響を与える意思決定⇒一段高いレベルか、影響を受ける部門との協議

ex.創立間もないころのデュポンの原料購買部門の自由裁量⇒安く原料を手に入れるbut巨額の在庫。原料コストでの競争力が、金利コストによって相殺された。手元資金の慢性的な欠乏。⇒原料コストと資金コスト、流動資金の3者のバランスを取ることをトップマネジメントが行うべき意思決定とした。

考慮に入れるべき定性的要素の数による分類
価値観の問題が入る⇒意思決定を高度のレベルにおいて行う。

問題が繰り返し出てくるか、まれにしか出てこないかによる分類
繰り返しでてくる問題⇒高いレベルで原則を決定し、実際の適用は低いレベルに委ねる。

意思決定の原則
可能な限り低いレベル行動に近いところで行う。
② それによって影響を受ける活動全体を見通せるだけの高いレベルで行う。
⇒意思決定に参画すべき者や、その結果を知らされるべき者の範囲が明らかになる。

●関係分析
活動相互間の関係の分析⇒組織単位の位置付けを決定できる。
どこの誰と協力して働かなければならないか」
どこの誰に対して、いかなる種類の貢献を行わなければならないか。」
どこの誰から、いかなる種類の貢献を受けることができるか。」

活動間の関係最小限、重要な意味あるものだけに絞る。
× 生産に関するプランニングをひろく「プランニング部門」に組入れる。
○ 生産に関するプランニング活動は生産部門に入れなくてはならない。
⇒プランニング担当者を工場のマネジャーや現場の監督たちに近い場所に位置付けることができる。

関係分析による活動の位置付け決定分析による活動の位置付けに優先する。

悪い組織
① マネジメントの階層の増加
⇒組織内の相互理解と協同歩調を困難にする。目標を混乱させ、まちがった方向に注意を向けさせる。マネジャー養成への重大な障害(←最上層に達するために要する年月を増大し、その間にマネジャーよりも専門家を養成してしまう。)。
組織の原則は、階層を少なくして指揮系統を短くすること。
ex.カトリック教会では、ローマ法王と最下層の教会司祭の間には、権限と責任に関わる階層は1つだけ。

② 組織構造に関わる問題が頻発。
⇒その解決は、正しい分析(活動分析、貢献分析、決定分析、関係分析)のみ。

③ 要となる者の注意を重要でない問題や的外れの問題に向けさせる。
組織構造は、重要な問題、基本活動、成果、業績に関心を向けさせるものであるべき
× 就業態度、礼儀作法、手続き、縄張りに関心。

④ 大勢の人間を集める会議を頻繁に開かざるを得ない。
←取締役会等の審議機関以外の会議は全て組織上の欠落を補うためのもの。
理想的な組織は、会議なしに動く組織

⑤ 人の感情や好き嫌いに気を使う。
←このような組織は、だいたいが人員過剰(←十分な空間があればぶつからない。)。

⑥ 調整役や補佐役など実際の仕事をしない人たちを必要とする。
←活動や仕事が細分化されすぎているか、活動や仕事が成果に焦点を合わせることなく、あまりにいろいろなことを期待されているか、活動の種類が貢献の種類や仕事全体の流れではなく職能の種類によって分類されている。

⑦ 組織中が組織構造を気にし、常にどこかで組織改革を行う。
組織改革を手軽に行わない。完全無欠の組織はなく、ある程度の摩擦、不調和、混乱は覚悟しておく。

大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文)HP
 
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