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2013年8月15日 (木)

経営科学 ドラッカー(32)

●経営科学への期待
経営科学は大きな貢献を果たしうる道具。
マネジャー自ら経営科学者である必要は無い。
(医者が血液化学者や細菌学者である必要がないのと同じ。)
but
経営科学に何を期待できいかにそれを使いこなすかは知らなくてはならない。

今日、経営科学は期待を裏切っている。

●経営科学誕生の経緯
あらゆる学問:
学問の定義からスタート、その後
その対象の研究に必要なコンセプトと方法論を生む。
but
経営科学は、他の学問が開発したコンセプトと方法論(物質を研究するための数学的な手法)を借用することからスタート。
~家を建てるとか、釘を打つということではなく、道具としての金槌に関心を払ってきた。

×科学的であるということは定量化すること。
○科学的であるためには、その対象とする領域を定義し、包括的かつ一貫した公準を形成することを必要とする。(科学的な方法論を適用する前に行わなければならない。)

その定義には、企業とは、人から成るシステムであるとの理解が含まれる。

現実のマネジメントの前提、目的、考え、あるいはまちがいまでが、基本的な事実とならなければならない。
それらの事実の研究と分析こそが、経営科学が意義ある成果をあげるために、まず取り組むべきこと。

●経営科学が公準とすべきもの
経営科学が行うべきことは、自らの公準とすべきものを確定すること。

その公準には次の5つが含まれる。

①企業は、最強最大のものであってさえ、社会や経済の力によって容易に消滅させられる存在(社会の下僕)。
最弱最小であっても、社会や経済に直接の影響を与える。
企業とは、社会的、経済的な生態システムの一員である。

②企業は、人が価値ありと認めるものを生み出す存在。
見事に設計した機械でも、顧客の役に立たなければ廃物。

③企業は、測定の尺度として特有のシンボル、すなわち金を使う
抽象的であるとともに、驚くほど具体的な尺度。

④経済的活動とは、現在の資源を不確かな未来に投入すること。
企業にとって、リスクは本源的なものであり、リスクを冒すことこそ基本的な機能。

⑤企業の内外で後戻りできない変化が常に起こっていると同時に、企業は産業社会における変化の主体
新しい状況に適合する進化の能力を持つと同時に、周囲の状況に変化をもたらす革新の能力を持つ。

●科学としての姿勢
経営科学は、最終目標としてリスクをなくすことや最小とすることに力を入れる。
but
企業活動からリスクをなくそうとしても無駄(現在の資源を未来の期待に投入することには必然的にリスクが伴う。)。
経済的な進歩とは、リスクを負う能力の増大。

リスクを非合理的で避けるべきものとする考えは、最大のリスクすなわち硬直化のリスクを冒す。

経営科学の主な目的は、正しい種類のリスクを冒せるようにすること
マネジメントのために、いかなるリスクがあり、それらのリスクを冒したときに何が起こり得るかを明らかにしなければならない。

●マネジャーの責任
マネジャーは経営科学の仕組みを知る必要はない。
道具の使用者は、その道具がよくできてさえいれば、道具の仕組みなど知る必要はないし、かえって知ってはならない。

経営科学を生産的にするための4つの要求
仮定を検証する
正しい問題を明らかにする
答えではなく代替案を示す
問題に対する公式ではなく理解に焦点を合わせる

経営科学の目的は、あくまで診断を助けることにある。
経営科学は分析の道具であり、問題に対する洞察である。

マネジャーは、経営科学とは何であり、何をなしうるかを理解しておかなければならない。

大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文)HP
 
真の再生のために(事業民事再生・個人再生・多重債務整理・自己破産)用HP(大阪のシンプラル法律事務所(弁護士川村真文))

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