死刑制度について
8月6日に千葉法相が座長を務める死刑制度勉強会が初会合を開いた。
米国では銃乱射事件が結構あるが、この問題は、どんなにひどい犯罪が起きても(例えば小学校に乱入し、何人もの子供たちを惨殺するといった事件が起きても)、犯人を死刑にすべきではないのだろうかという問題だ。
何の理由もなく、ある日突然家族を奪われる。私は、被害者遺族が極刑を望む凶悪犯罪がある以上、死刑制度は維持されるべきだと考えている。被害者遺族が犯人に極刑を望むのは当然だし、犯人は被害者遺族に極刑を求められるだけのことをした。被害者遺族の無念を晴らすというだけでも、死刑制度の存在意義はある。
実は刑務所から出所しても、もう一度刑務所に入りたいと犯罪を犯す人が結構いる。出所しても仕事はなく、生きていけない。刑務所だと寝る場所も食事も心配もしなくていいし、具合が悪ければ医者にも診てもらえる。折角出所しても、刑務所に戻るために、窃盗を繰り返す人がいるわけだ。
(この場合「懲役」という刑罰が犯罪を抑止するどころが犯罪を促していることになる。)
死刑廃止を主張する人は、自分の家族が惨殺されても、生涯税金を使って犯人の世話をして欲しいという意見なのだろう。なんとやさしい人たちだろうと思うが、そういう人の存在は、「極刑を望む」という現実の被害者遺族の気持ちを否定する理由になるものではない。
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